営業アンケートの基本テンプレート|提案・アプローチを効率化する質問項目と注意点
営業アンケートを作成するノウハウが不足していても、テンプレートを活用すれば適切かつ効率的に作成することができます。今回は、営業アンケートの基本的なテンプレートや3つの業種別の質問例、テンプレートを活用する際の注意点を解説します。
営業アンケートの基本的な質問項目
顧客への提案の精度を高めるには、事前のヒアリングやアンケートで顧客の情報をしっかりと収集することが肝要です。
事前にどのような情報を把握すべきか、具体的に見ていきましょう。
基本テンプレート
必要なヒアリング項目は業界・業種によって異なりますが、基本項目としては以下のものが挙げられます。
<現状・課題>
●現在、業務上で最も課題に感じていることは何ですか
●現在、〇〇についてお困りのことがあれば教えてください
●課題を解決するために行っている取り組みなどがあれば教えてください
●現在使用している商品を教えてください
<選定ポイント>
●商品を選ぶ上で、重視しているポイントを教えてください
●商品を選ぶ上で、どのような情報を参考にしますか
●(現在使用している)商品を選んだ理由をお聞かせください
<商品の評価>
●当社の商品についてどのような印象をお持ちですか
●当社の商品をお使いいただいた感想をお聞かせください
●現在使用されている商品に満足していますか
●現在使用されている商品に改善してほしい点あれば教えてください
<検討状況>
●現在、どのような商品を検討していますか
●当社商品を利用するにあたり、懸念点があればお聞かせください
<予算・納期>
●ご予算・希望価格を教えてください
●いつ頃までに導入したいですか
<決裁の流れ>
●所属部門・役職名を教えてください
●購入・利用の決裁に関わる部門を教えてください
以下の記事も参考にしてください。
目的別アンケートテンプレート7選|アンケートの作成手順と実施する際のコツ
【業種別】営業アンケートのテンプレート例
ここでは、例として3つの業種別の代表的な質問項目をご紹介します。
経営コンサルティング
●財務面の課題について教えてください
(選択肢の例)
・製品単価の低下/値下げ
・原材料の変動
・資金繰りの悪化
・利益率の低下
・固定費が大きい
・広告宣伝費が大きい
●商品・サービスの課題について教えてください
・商品力が弱い
・技術力不足
・オリジナリティがない
●顧客に関する課題を教えてください
・販売先の減少
・受注量の減少
・優良顧客の減少
・新規顧客の開拓
●生産・物流における課題を教えてください
・生産設備の不足
・生産設備の老朽化
・コスト管理ができていない
・成果基準が明確でない
・歩留まり率が高い
・クレームが多い
・物流コストが高い
・納期が遅れる
●人材に関する課題を教えてください
・専門性が高い人材の不足
・従業員の高齢化
・管理職のマネジメント能力が低い
・目標達成意識が低い
・モチベーションが低い
・自律的に動ける従業員が少ない
不動産
<現在の住居>
●現在の住居形態を教えてください(賃貸、持家、社宅、実家など)
●現在の住居の面積(平米数)・間取りを教えてください
●現在の住居について満足している点を教えてください
●現在の住居について不満に感じている点を教えてください
<物件の希望条件>
●希望する物件の種別を教えてください(マンション、戸建て、中古、新築、中古リノベーション)
●どのようなエリア・沿線(駅)の物件をお探しですか
●希望する面積(平米数)・間取りを教えてください
●物件検討にあたり、譲れないポイントがあれば教えてください
<動機・入居時期>
●物件を探している理由を教えてください(結婚、転勤、家族が増えた など)
●いつ頃までに入居したいですか
<顧客情報・予算>
●勤務先・年収を教えてください
●預貯金・資産状況について教えてください
●ご予算をお知らせください
ファイナンシャルプランニング
<相談理由・家族構成>
●ライフプランを作成する目的・将来の夢を教えてください
―家の購入、車の買い替え、子供の教育資金、老後資金など
●ご家族について教えてください
―家族構成、年齢、勤務先・学校など
<仕事・収入>
●世帯主様・配偶者様のお仕事について教えてください
―職業・勤務先・業種・年収・退職金など
●今後の働き方・定年退職後の収入について教えてください
―転職予定、定年年齢、再雇用の期間・収入など
<住居・車>
●現在のお住まいについて教えてください
―戸建て・マンション、賃貸・持家、家賃、居住期間など
●住宅ローンについて教えてください
―頭金、借入額、返済期間、毎月の返済額、金利、火災保険の加入状況など
●お車について教えてください
―車種、取得時期、買替サイクル、維持費、自動車保険の加入状況など
<資産・負債状況>
●世帯主様・配偶者様それぞれの資産状況について教えてください
―現金・預金、定期預金、財形、株式、債券、投資信託、積立定期預金など
●返済中のローン(住宅ローン以外)はありますか
―自動車ローン、奨学金、カードローンなど
●ローンの返済状況を教えてください
―返済期間、返済額(年)、金利、借入残高など
<支出>
●日常生活費の内訳を教えてください
―食費、居住費、水道光熱費、通信費、衣料費、医療費、教育費、娯楽費など
●年払いの支出について教えてください
―固定資産税、自動車税、保険料、学費、帰省代、車検代など
CREATIVE SURVEYでは、会員様向けに用途別のアンケートテンプレートを多数ご用意しています。ぜひご活用ください。
テンプレートを使用する際の注意点
テンプレートを使ってアンケートを作成する場合は、以下の2点に留意しましょう。
目的に応じてカスタマイズする
アンケートのテンプレートは汎用性を重視して作られていることが多いため、質問項目や聞き方が自社のアンケートに適さない場合があります。テンプレートはそのまま使うのではなく、目的に応じて項目を取捨選択・追加するなどカスタマイズして活用しましょう。
回答しやすいアンケート設計を心掛ける
テンプレートを用いればアンケートを効率的に作成しやすくなりますが、回答者目線に立つことも忘れてはいけません。質問内容が適切でも、回答者に負担をかけてしまうアンケート仕様だと回答率が低下する可能性があります。
回答率を高めるアンケートのポイントを一部ご紹介します。
●アンケートの導入文に目的・所要時間・回答期限を明記する
●設問は厳選する(目安は15~20問以内)
●回答しやすい設問順にする
●設問文は端的にわかりやすく
●見やすいデザイン・レイアウトにする
●インセンティブを付与する
回答しやすいアンケート設計については、以下の記事も参考にしてください。
BtoBの顧客満足度アンケート(CS調査)| 回答率を高める10のポイント
アンケートの回答率を上げるデザイン|基本の作り方と作成時のポイント
アンケートの条件分岐|様々な分岐ロジックを活用して回答率を高めよう
テンプレートを活用して効果的な営業アンケートを作成しよう
営業アンケートは、顧客の情報・状況を把握して効果的なアプローチにつなげるための重要な施策です。アンケート作成の知識がないと調査票を適切に設計することは難しいですが、テンプレートを参考にすれば必要な設問を把握することが可能です。自社のアンケートの目的に応じて適宜カスタマイズしながら、テンプレートを上手く活用しましょう。