アンケートでやりがちな6つの失敗とその対策|良いアンケートの作り方のコツとは

顧客ニーズの把握や満足度調査など、アンケートが必要な場面は数多くあります。しかし、意図した結果を得られるようにアンケートを作るのは意外に難しいものです。ここでは、アンケートでやってしまいがちな失敗例とその対策、良いアンケートを作るコツを紹介します。

アンケートでやりがちな6つの失敗例と対策

アンケートでやりがちな6つの失敗例と対策

有用性の高いアンケートを作成するのは簡単なことではなく、テクニックを要するものです。アンケートでやりがちな失敗例を挙げながら、対策を説明していきましょう。

調査の目的が定まっていない

アンケートを作成するときは、調査を行う目的があるはずです。しかし、「あれもこれも知りたい」と考えているうちに、目的がぶれてしまうことがあります。目的が定まっていない状態で作成に着手すると、必要な質問が漏れたり、質問の優先順位が決められなくなったりします。

アンケート作成の第一歩は、調査目的を明確にすることです。調査目的を決めるときは、次の点を具体的にしましょう。

●調査結果を何に活用するのか(用途)
●何について明らかにしたいのか

質問ごとの目的が定まっていない

質問設計はアンケート作成の肝となる部分ですが、やりがちなのは一つひとつの質問の目的が不明瞭なまま、なんとなく設定してしまうというケースです。その結果、せっかくアンケートを実施しても気づきのある結果を得られなかったり、次のアクションにつなげられなかったりという失敗をしてしまいます。

また、似たような質問が並んでしまうのも、質問ごとの目的が明確になっていないことに起因します。こうした失敗をしてしまう原因は、よく見かける質問を参考にして作成したものの、その質問を何に活かすのかが考え抜かれていないことにあります。質問設計では、一つひとつの質問において以下の点をしっかり考えることがポイントです。

●この質問によって得られることは何か
●この質問によって得られた結果は何を判断するための材料となるのか

質問の仕方が不適切

アンケートで多く見られるのは、質問の仕方が不適切というケースです。とくに注意したい失敗パターンを見ていきましょう。

質問が回りくどい

質問が長かったり回りくどかったりして、回答者が質問の意図を汲みにくくなっているという失敗例です。回答者にストレスを与えてしまい、途中離脱の原因となります。質問の文章は、できるだけ簡潔にして短文にまとめるようにしましょう。

回答を誘導している

回答を誘導するような聞き方をしている失敗例があります。たとえば、「健康管理が重視される中で、サプリメントは必要だと思いますか?」という聞き方は、「健康管理が重視される」という文言の影響を受けて「必要そうだな」と感じやすくなり、回答結果に影響が出ます。

質問の文章を考えるときは、以下の点に注意しましょう。

●回答を得るために必要な言葉だけを使う
●中立的な表現になっているか確認する

回答者によって解釈が変わる表現

回答者によって解釈が変わる表現とは、「ずっと」「最近」「多い・少ない」のように、人によって感覚・尺度が変わるものです。また、たとえば「休みの日に何をするのか」を聞きたいときに、「週末」という言葉を用いると、人によっては週末=休日ではないケースが出てきます。こうした質問の仕方は、回答結果の精度を下げてしまうため注意が必要です。

とくに次のような表現でやりがちなので、質問の文章が適切かどうかをしっかり確認しましょう。

●時間的表現(ずっと、最近)
●頻度の表現(いつも、必ず、すべて)
●量の表現(多い・少ない、大きい・小さい)

回答形式が不適切

得たい調査結果に対して、選択している回答形式が不適切という失敗をしてしまうことがあります。

たとえば、「何を重視するのか」を知りたいときの回答形式には、もっとも重視するものを一つだけ選んでもらう単一回答、当てはまるものすべてを選んでもらう複数選択式のほか、選択肢に順位を付けてもらうという方法もあります。回答結果から何を知りたいのかによって選ぶべき回答形式が変わるため、注意しなくてはなりません。

回答形式によって得られる結果にはどのような特徴があるのかを押さえておくことが、失敗を防ぐポイントです。

対象者が不適切

アンケートの対象者が適切でないために、調査結果を有効に活用できなくなってしまうという失敗例があります。たとえば、顧客のニーズを知りたいときに、見込み顧客と既存顧客ではニーズが異なる可能性があるでしょう。アンケートの目的に応じて、「誰」に聞くべきかを明確にしておくことは重要なポイントです。

質問数が多すぎる

質問数が多すぎると回答者の負担が大きくなり、回答の精度が下がったり、回答者数が減ってしまったりという失敗をしてしまいます。

回答者の負担になりにくい質問数は、多くても15~20個程度。時間にすると、5分程度で完了できるようにするのが理想的です。

失敗しないアンケートの作り方のコツ4つ

失敗しないアンケートの作り方のコツ4つ

アンケート作りに失敗しないためには、押さえておくべきポイントがあります。ここでは、とくに覚えておきたい4つのコツを紹介します。

分析の目的に合った回答形式を選ぶ

アンケートの目的は、収集した情報を分析して、意思決定の判断材料にしたり次の行動に活かしたりすることです。したがって、分析の目的に合った回答形式を選択することが重要になります。

代表的な回答形式の種類と特徴を以下にまとめました。参考にしてください。

                    
回答形式特徴
単一回答形式・選択肢の中から1つだけ選んでもらう
・もっとも重要なものを知りたいときに用いる
複数回答形式・当てはまるものをすべて選んでもらう
・優先度・重要度などの傾向をつかみたいときに適している
リッカート形式・1~10などの段階を設定して、該当するものを選んでもらう
・程度を知りたいときに用いる
二項目選択形式・Yes/Noなど二項目から選んでもらう
・どちらかを知りたいときに適している
順位回答形式・選択肢に対して順位をつけてもらう。全項目に順位付けする場合と、上位3位までなどに絞り込む場合がある
・1位のものを抽出したい、優先度・重要度などの傾向をつかみたいときに適している
自由記述形式・質問に対して自由に記述してもらう
・定性的な情報を得たい場合に用いる

選択肢はMECEにする

MECE(ミーシー)とは、「漏れなく・重複なく」という意味です。

選択肢に漏れがあると、回答者は該当する項目がないために正しく答えられなくなります。たとえば、「洋服を購入するときに重視することは何ですか?」という質問に対し、「デザイン」「素材」「値段」という選択肢を用意した場合、「ブランド」や「色・柄」を重視する人は正しく回答できなくなります。

質問によっては、選択肢が多数想定されることもあるでしょう。この場合は、主要と想定される選択肢を用意したうえで、「その他」の選択肢を設けるという方法があります。ただし、調査結果で「その他」が多数にのぼる場合、用意した選択肢が不適切と考えられます。代表的な選択肢が抜けないよう、慎重に検討することが重要です。

重複がある状態とは、たとえば「週に何日ジムに行きますか?」という質問に対し、「1~2日」「3日以上」「毎日」という選択肢となっているようなケースです。「3日以上」と「毎日」が重複しているため、回答者が迷うことになるうえ正しい結果を得られません。

アンケートの選択肢を考えるときは、MECEになっているかをしっかり確認しながら進めることが重要です。

対象者に合わせて言葉を選ぶ

アンケートの対象者に合わせて言葉を選ぶことも重要なポイントとなります。とくに専門用語や業界用語、略語には注意が必要です。これらを使っても理解してもらえることがわかっている場合には問題ありませんが、聞きなれない単語があるだけで回答者のストレスが高まってしまいます。誰にとってもわかりやすい表現を心がけるようにしましょう。

回答しやすい流れに整理する

アンケートの質問が行ったり来たりしていると、回答者が混乱してストレスを感じてしまいます。

たとえば以下の順番で質問すると、時間が逆戻りするため答えにくくなっています。

Q1.「今後、利用したいサービスは何ですか」
Q2.「今、利用しているサービスは何で知りましたか」

質問の流れは、「過去→現在→未来」と時系列にすることが基本と覚えておきましょう。

また、同じテーマの中で複数の質問をするときは、「大きな質問→細かな質問」の流れにするとスムーズです。例を見てみましょう。

Q1.「今までにどんなダイエット方法を試したことがありますか」
Q2.「ダイエットに興味がありますか」

上記の流れには違和感があるのがわかるでしょう。質問を作成したら、回答者がスムーズに答えやすい順番になっているか、しっかり見直すことが大切です。

有用なデータを得るには入念な設計が必要

アンケートは様々なビジネスシーンに必須のものとなっていますが、作り方によっては期待した結果を得られません。アンケートの失敗を防ぐには、有用なデータを得られるよう入念に設計することが重要です。ここで紹介したポイントをぜひ参考にしてください。

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