【イベントレポート】小さなチームで生産性を上げる!営業組織の「データ活用法」 〜CX college vol.3〜

こんにちは、クリエイティブサーベイ法人チームです。
本記事は2019年12月16日に開催した「あらゆるシーンでの顧客体験(CX)を最大化させるための情報最前線」をテーマとした勉強会CX college vol.3のレポートです。

データ分析を基に営業組織の生産性を上げたくても、どう進めればいいかわからない…。そんな悩みはありませんか?

12月26日に開かれたCX collegeのテーマは、営業組織の生産性を上げる「データ活用法」。

株式会社アトラエで成功報酬型採用サービス『Green』のセールスに携わってきた田中 希実氏に、データ分析を活用したセールス活動のポイントや、Salseforceの活用法についてお話いただきました。

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小さなチームで大きな成果を上げてきた『Atrae』

まずは、弊社『Atrae(アトラエ)』について簡単にお話しますね。

Atraeとは 熱狂する精鋭チームで世界へ挑戦するTechnology Company

弊社は、成功報酬型求人メディア『Green』や、組織の人材活用と定着化を促進するエンゲージメントサーベイツール『wevox』といったサービスを提供している会社です。社員数41名という、日本で5番目に少ない社員数で上場しました。

そのなかで『Green』のセールスチームは、全部で数名。効率性・生産性が非常に求められる環境で仕事を回してきました。

今回は、私が立ち上げから携わってきた『Green』・『wevox』のセールスにおける取り組みをお話していきます。

少数精鋭のセールスチームの構成・方針とは?

株式会社アトラエ Greenセールス 田中 希実氏

効率化を実現する「アウトバウンド開拓」「ビデオ商談」

営業組織は、基本的に顧客を集める「マーケティング」、顧客を育成する「インサイドセールス」、顧客と契約する「フィールドセールス」の3つにセグメントできるかと思います。とはいえ、弊社のセールスチームは現在数名。この3つに分かれてはいますが、マーケティングに割けるのは0.5人月くらいで、あまり人を割けてないのが正直なところです。

インサイドセールスでは、インバウンド対応に加え、アウトバウンドにも力を入れています。いわばテレアポ、テレマーケティングです。意外だといわれることも多いんですが、一周回ってテレアポがかなり効率がよいことがデータからも分かりました。ここは、新卒を中心とした体制をとっています。

商談にいくフィールドセールスについては、3人月でかなりの訪問数を消化しています。1日に何件かまとめて、商談数をこなしています。

また昨今、効率化に寄与していると感じているのが、訪問と並行して実施しているテレカン商談(ビデオ商談)です。弊社は事業所が東京にしかないのですが、地方企業からお問い合わせいただくことがあります。そういった地方のクライアントには、全てビデオ商談で対応させていただいています。また最近では、東京のクライアントでも、ビデオ会議で商談を実施しています。

営業チームの基本スタンスは?

弊社の営業チームで大事にしている「スタンス」があります。それが、次の4つです。

 1 新卒は自分で盗む、考えるスタイル
 2 データからまずファクトを確認する
 3 長期目線を忘れない
 4 労働集約にならない仕組みを考える

「新卒の育て方」についてはいろいろな論があると思うんですが、弊社の場合は、出世や役職という概念がないため、基本的に上司からの管理や指導がありません。まずは、PDCAを短く回せるテレアポで自分なりにやって経験を積んでいきます。商談に出るロープレテストもしますが、明確なラインは決めていません。チームのみんなから信頼を獲得して、認められたら商談にいく形です。

「データからファクトを読み込む」というのも、かなり大事にしています。全員がデータ視点を持つことは非常に大事だと考えており、チームでいろいろな施策を実施するうえでまず「何が起きているのか?」をデータから読み解く癖をつけようと意識しています。

「長期目線」に関していうと、ミーティングでは短期の成果だけに目が行かないように長期的な施策の議論を活発にするように意識しています。というのも、セールス自体が、足元の成果の話になりやすいんです。足元の成果については個人や小さいチーム単位で日々のPDCAを回すことに注力して、全員が集まるミーティングでは、中長期目線で話すようにしています。

あとは、「労働集約にならない」というところも大切にしています。取り組む施策の方針で悩んだら、「量ではなく質を選ぶ。インハウスの頭数に依存しない方」を意識しています。ただパワープレーで頑張らないといけないタイミングもあるのでこの実践は難しいですが、チームとして「量に依存しない」という考えはお互いに指摘しあいながら気をつけています。

【営業チーム別】Salesforceを使ったデータ活用術

株式会社アトラエ Greenセールス 田中 希実氏

弊社『Green』のセールスチームの変遷をお話すると、私が入社した2016年にSalesforceを導入した「模索期」に始まり、Salesforceの再設計を繰り返した2017年の「暗黒期」、テレアポなどのアウトソースに本格注力するようになった2018年の「量産期」、東京の企業でもテレカンを活用するようになった2019年の「効率化」という流れを辿っています。

マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスチーム別の取り組み こういった変遷のなか、各チームで行ったのが、上記の取り組みです。「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」の3チーム別の取り組みをご紹介します。

①マーケティングにおける「Salesforceの初期設定・再設計」

マーケティングにおける「Salesforceの初期設定・再設計」 マーケティングで取り組んだのが、Salesforceの初期設定・再設計です。

失敗したポイントでいうと、まず注意すべきは、Salesforceを最初から実装しない、ということです。使いやすさなどを吟味せずに実装すると、現場が大変になるということを体験したんですね。だからこそ、現場で実際にテストしてみてから実装するのがよいと思います。

再設計については、データ移行にも慎重になる必要があります。弊社で少し失敗したのがこのデータ移行で、データ移行設計をする人と実際利用するメンバーのすり合わせが事前にうまく連携できておらずで、データがバラバラになってしまったんです。その修正には半年ほどかかりました……。そういうリスクを避けるためにも、現場感のあるメンバーが再設計に積極的に関わった方がよいです。

一方で、成功ポイントは、検証結果を週次単位で確認したことです。

「短いスパンで検証を回すのは当たり前」と思うかもしれませんが、設計後に放置されるというケースが意外とあるんですね。細かく検証を回すことで、それを防ぐことができます。

また、運用責任者を決めたこともよかったです。時間が経過しても蔑ろにならず、継続して運用を回していくことができました。

②インサイドセールスにおける「リードスコアリングの実装」「アウトソースへの挑戦」

株式会社アトラエ Greenセールス 田中 希実氏

■リードスコアリング

インサイドセールでは、アウトバウンド開拓において、前回のアクション結果やリーチ率などを点数化し、ABCD のランクに可視化するリードスコアリングを実装していました。

これによって、目標達成のために必要なアポ数やコール数が算出でき、さらには商談獲得に必要な予算を予測することができます。

弊社では「想定アポ取得率」に加えて、「想定ナーチャリング率」も重視してしています。 リード(見込み顧客)をどれほどナーチャリング(育成)できたか、獲得に向けて温められたかということですね。

リードスコアリングの実装前には、アナログで「想定アポ取得率」、「想定ナーチャリング率」、「リスト担保数」、「受注率」をスプレッドシートなどに入力して検証を進めていました。ただ、リードスコアリングを実装してもその後うまく継続的に活用を率先するオーナーがいないと、活用されなくなってきます。弊社でも最後まで運用等に責任を持つ意識が少なくスコアリングの仕組みは今はワークしていないです。

■アウトソース

内製でインサイドセールスを整えてからは、アウトソースすることに挑戦しました。4社の企業とお付き合いしましたが、一番うまくいったのが、学生団体とアポ単価でタッグを組んだときでした。

これはインターン生にも通じると思うんですが、学ぶ意欲や挑戦意欲が高い学生だと、自然と自走してくれるんです。「アポ単価」にしたのは、扱う商材の難易度の高さをふまえてのことです。受注単価にすると学生がいい思いをしない、コール単価にすると弊社も物足りないというところで、「アポ単価」での取り組みになりました。

もう1つやってよかったと思うのが、弊社でしっかりと「リストコントロール」を実施したこと。「ここだったら取れる」というところを弊社からどんどん渡すようにしていました。

アウトソースを成功させるには、何よりもまず大前提として「内製での手法の確立」が大切です。それがあるからこそ、練ったマニュアルが作成できますので、それを学生に共有していました。

Greenインサイドセールスの鉄則


学生へのマニュアルでは、このようにインサイドセールスの役割や鉄則をわかりやすく伝えています。リストを作って振り分けることの重要性や、ホット、ワーム、コールドといったリード(見込み顧客)の定義もしっかり解説するようにしました。

③フィールドセールスにおける「自動化」と「分析」

フィールドセールスにおける「自動化」と「分析」

弊社の問い合わせ対応については上記のように効率化を進めています。実際、上記の一連の流れを見ると、1のお問い合わせから4の日程調整までは全て自動化しています。

まずLPから問い合わせが来ると、自動応答メールが送信されます。メールには日程調整ツール『biskett』を記載していて、自動で日程調整ができます。調整が完了すると、弊社メンバーのカレンダーにも自動で日程が入ってくるので、カレンダー入力の手間もかかりません。なお、リード作成は自動でSalesforceが行ってくれます。

つまり、人力で行っているのは、クライアントに送る「確定メール」だけになります。この確定メールと同時に事前アンケートも送付しています。クリエイティブサーベイさんのサービスを使おうとしている部分です。

事前アンケートでは、導入想定時期や比較検討中のサービスについての項目があり、競合他社や失注理由の分析に活用しています。

分析に使っているもう1つのデータが、Salesforceに入力している「商談後の履歴」です。

これは、商談時に聞いたクライアントの採用情報や、現在の営業のフェーズなどを記載したもの。商談後の担当者によるバイアスがかかっていることもあるので、鵜呑みにしないよう気をつける必要があります。

つまり、失注理由の分析では、事前アンケートによる「商談前の情報」と、「商談後の情報」の両方から分析をすることが大切なのです。

最後になりますが、前半でお話したテレカンによる「非訪問営業」について。東京の企業でも実施するようにしてからもしっかり分析を回しています。結果、単価は若干下がったんですが、受注率は変わらなかったので、今の時代はビデオ商談でもいけるんだ、というのを実感しました。一度試して見る価値はあるかと思います。

■登壇者

株式会社アトラエ Greenセールス 田中 希実氏

田中 希実
株式会社アトラエ Greenセールス 

【プロフィール】
2016年、株式会社アトラエに新卒で入社。現在に至るまで一貫して成功報酬型求人メディアGreenの新規提案Salesチームに従事。Salesforce導入直後からインサイドセールスを立ち上げ、顧客基盤のデータ設計や営業の仕組み化を行い、営業組織の生産性向上を進めてきた。

■モデレーター

クリエイティブサーベイ株式会社 代表取締役 菊地孝行

菊地 孝行
クリエイティブサーベイ株式会社 代表取締役

【プロフィール】
新卒で人材系企業に入社。人材紹介部門の立ち上げに参加し、法人セールスやキャリアコンサルタント等に従事。2005年に株式会社ワークスアプリケーションズに入社。主に大企業・地方自治体へのセールスとコンサルティングを担当し、2012年よりセールス部門のVice Presidentとしてマネジメントに従事。2019年4月にクリエイティブサーベイ株式会社の代表取締役に就任。

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