アンケートの条件分岐|様々な分岐ロジックを活用して回答率を高めよう
回答者の負担が少ないアンケートを作成したい場合に便利なのが「条件分岐」です。紙のアンケートの不便な点を解消し、回答率向上にも役立ちます。今回は、条件分岐・分岐ロジックを用いたアンケートのメリットや活用方法について解説します。「条件分岐」はWebアンケートの基本
Webアンケートを作成する際、ぜひ押さえておきたい基本機能の一つが「条件分岐」です。まずは、条件分岐とは何かを見ていきましょう。
条件分岐とは
アンケート作成における条件分岐とは、回答内容に応じて次に表示する設問やページを出し分ける機能のことです。分岐機能は多くのアンケートツールに備わっており、ツールによって「分岐ロジック」や「スキップロジック」と称されることもあります。
条件分岐は以下のようなアンケートで使用します。
Q1:海外旅行に行ったことがありますか → はい/いいえ
Q1で「はい」と答えた方のみ回答してください Q1で「いいえ」と答えた方のみ回答してください |
紙のアンケートのようにすべての設問が羅列された紙のアンケートでは、自分の回答内容に沿って設問を追っていく必要がありますが、Webアンケートの条件分岐を用いれば、Q1で「はい」と回答(クリック)した人にはQ2が表示され、「いいえ」と回答した人にはQ3が表示されるように設定することができます。
回答率の向上・深いヒアリングが可能に
アンケートの回答率を高めるには、回答者に余計な手間をかけないことや、思考を中断させないことが重要です。自分には関係のない設問も表示されるアンケートでは、回答者が混乱したり、回答意欲を削がれて途中離脱するケースが少なくありません。
その点、条件分岐を用いれば不要な設問が表示されなくなるため、質問の流れがスムーズになります。それにより回答者の負担が軽減され、完答してもらえる可能性が高まります。
また、回答者の思考を中断することなく、流れるように質問を深めていくことができるため、特定の消費者・ユーザーの意見やインサイトをより正確に把握しやすくなるというメリットもあります。
条件分岐・分岐ロジックでできること
条件分岐は様々な用途に活用できます。ここでは代表的な4つの活用例を紹介します。
設問を分岐させる
最も基本的な用途は、冒頭でも紹介した設問の分岐です。特定の選択肢を選んだ回答者に、その理由・心理的な背景を詳しく確認したいときや、意見・感想を聞きたいときに用います。
アンケート作成画面では、以下の項目を選択・設定することで分岐を設定します。
●分岐させる質問
●回答の選択肢
●分岐の条件(条件が複数ある場合はAND/ORの条件を設定)
●スキップ先(条件に合致する場合に表示させる設問)
回答の対象者にあわせて、該当する設問や選択肢を非表示に設定することがも可能です。
遷移するページを変える
回答内容に応じて任意のページに遷移させることもできます。
<ページ分岐の例>
●個人情報の取得に「同意する」と回答した人を「資料請求フォーム」に遷移させる
●Webキャンペーンのクイズに正解した人を「応募ページ」に遷移させる
●会員特典に「興味がある」と回答した人を「会員登録ページ」に遷移させる
商品・サービスへの関心度合いや検討レベルに合わせて適切な情報提供が可能になり、自然な流れでコンバージョンへと導くことが可能です。
サンクスメールの内容を変える
アンケート回答後に配信するサンクスメールの内容を出し分けることも可能です。
<メール分岐の例>
●法人向けサービスへの関心度が高い人へのサンクスメールに「個別相談会やウェビナーの案内」を差し込む
●ターゲット属性に当てはまる人へのサンクスメールに「サンプル応募キャンペーン」の案内を差し込む
●購入したばかりの人や使用頻度が低い人へのサンクスメールに「使い方のレクチャー動画」や「活用事例集」を差し込む
アンケートに回答後、間を置かずにOne to oneの情報提供や施策提案をすることで、見込み顧客の検討レベルを引き上げたり、ユーザーの活用を促進することができます。
入力フォームの項目を変える
アンケートだけではなく、お問い合わせフォームや会員登録フォームの項目を条件分岐で切り替えることもできます。基本的にはアンケートの設問分岐と同じで、特定の項目を選択した人に必要な項目を表示し、必要のない人には表示されないように設定できます。
<入力項目の分岐の例>
●法人向けサービスと個人向けサービスがある場合、法人・個人のどちらかを選択すると最適化された入力項目が表示される
●商品・サービスを選択すると、その商品の品番やプランの選択肢が表示される
●「お問い合わせ区分」から選択すると、その内容に応じた入力項目が表示される
●「連絡を希望する」にチェックした人に連絡先の入力項目を表示させる
ユーザーに応じて適切な入力項目が表示されるフォームはシンプルで見やすく、スムーズに入力できるため、フォームからの離脱を防ぐことが可能です。
多彩な分岐機能を備えたCREATIVE SURVEY
CREATIVE SURVEYでは上記以外にも様々な分岐機能を使用することができます。
いくつか機能例をご紹介するので、興味のある方はサンプルアンケートにアクセスして実際の挙動や設定方法をチェックしてください。
<複数選択による分岐>
先述のような、一つの選択肢から設問が枝分かれする単純分岐だけではなく、複数回答による分岐にも対応しています。
例えば、以下は好きな果物とその理由を聞くアンケートです(複数選択可)。STEP2の選択肢(りんご・みかん・バナナ)でりんごとバナナを選んだ場合、STEP3→STEP5の順に設問を表示させることができます。
また、例えば「選択肢①~⑤のうち、①と②を両方選んだ人のみ設問2へ遷移させる」「条件と異なる組み合わせを選んだ人はサンキューページに遷移させる」といった、特定の組み合わせを条件とした分岐も可能です。
<矛盾した回答を防ぐ(排他設定)>
選択肢の「この中にはない」とその他の選択肢を同時に選んでいるなど、回答内容に矛盾が見られる場合に次の設問に遷移できないようにします。
<置換テキスト機能>
回答者が入力した文字列を任意のテキストに置き換えることができます。
回答内容を次の設問に引き継ぎたい場合や、リダイレクトURLに回答された文字列を自動付与させたい場合に便利です。
また、CREATIVE SURVEYでは複数回答を含んだアンケートでもスコア計算の設定が可能なため、診断やクイズ形式のコンテンツでも柔軟にカスタマイズすることができます。
幅広い用途に条件分岐を活用しよう
条件分岐を活用すれば、質問がスムーズに流れるわかりやすいアンケートを作成することができ、離脱防止や回答率向上につながります。質問を深堀りすることで、ターゲットや属性ごとの特性・インサイトを把握しやすくなる点も大きなメリットです。
分岐ロジックはアンケートの設問分岐だけではなく、遷移ページやメール内容の出し分けなどにも活用できます。応用的な使い方をすればクイズや診断コンテンツも作成可能なので、ここで紹介した情報を参考に、まずは基本的な分岐機能から実践してみましょう。