顧客ロイヤリティを向上させるためには|そのメリットと具体的に上げる方法
マーケティングにおいて、顧客ロイヤリティを向上させることは重要です。この記事では、顧客ロイヤリティの概要から、ロイヤリティを上げるメリットなどを紹介します。具体的に上げる方法まで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
顧客ロイヤリティとは
顧客ロイヤリティとは、顧客が商品やサービスに対して抱く愛情や良いイメージのことです。「Loyalty(忠誠心)」から派生した言葉で、信頼感・親近感・好感度なども含まれます。顧客ロイヤリティが高ければ高いほど、その企業のサービスや商品に愛着を感じやすくなり、サービスの利用期間も長くなります。
企業の業績アップには、サービスへの興味や関心を向上させることが不可欠です。商品はもちろんのこと、サポート体制の充実化購入プロセスの簡略化なども重要になります。具体的には、次で紹介する、行動ロイヤリティと心理ロイヤリティの 2 つを向上させることが重要です。
行動ロイヤリティ
顧客が実際にサービス利用や購買活動をしている状態を指します。商品・サービスを購入するだけでなく、口コミや継続利用なども対象です。
2007 年に野村総合研究所が行った調査によると、行動ロイヤリティが高い顧客は「他者へ推薦する」という行動もあわせてとることが多い可能性があるとの結果が出ています。
実例としては、以下のような行動です。
- ・商品やサービスを購入する
- ・SNS で商品の口コミを発信する
- ・競合他社への乗り換えをしない
- ・家族、友人に積極的におすすめする
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顧客ロイヤリティを下げる要因
ここでは、顧客ロイヤリティを下げる要因を紹介します。
電話をたらいまわしにされる
なんらかの疑問や不満があり、問い合わせという行動をとったものの、「こちらではわかりかねますので、他部署へおつなぎします」などと、何度も電話をたらい回しにされることで、顧客のストレスは増大します。有料のコールセンターであれば、待たされたあげく料金も支払わなくてはならないので、さらに顧客の怒りを増幅させてしまいます。
何度も同じ説明をさせられる
顧客にとって、コールセンターや窓口で同じ説明をさせられるのは苦痛でしかありません。コールセンターに繋がらず、何度もかけ直すときなども同様です。内容を何度も説明するほど、ストレスも大きくなり、顧客ロイヤリティは下がります。
対応が遅く杜撰である
「問い合わせしたのに返事が遅い」なども顧客ロイヤリティを下げる要因です。顧客は迅速かつ丁寧なサポートを求めます。問題のすみやかな解決はもちろんのこと、思いやりのある丁寧な対応も大切です。特に繁忙期は、多くの問い合わせに対応する担当者のストレスも溜まりやすく、つい杜撰な対応になりがちなので注意しましょう。
顧客満足(Customer Satisfaction,CS)とは
顧客満足とは、商品やサービスに対する満足感のことです。見ることができない感情の程度を可視化するため、顧客満足度とも呼ばれています。売上やリピート率に影響を与えることから、企業の新商品開発にも利用されています。
顧客満足が発展した背景には、経済の仕組みが消費者主導にシフトしていったことがまず挙げられます。従来は企業内での評価だけで、商品・サービスを開発していました。しかし多くの商品があり、より競争が激しくなった現代では、消費者ニーズをどのように汲み取り解決するかに重点が置かれています。
顧客満足度を向上させるには、顧客が想定している期待を越えるような商品・サービスが必要です。顧客が求めている内容と実際の満足度との差異を明確にして改善点を導き出したり、顧客のトラブルをよりスムーズに解決できるようなサービス体制も大切です。
顧客満足度と顧客ロイヤリティの違い
顧客満足度と顧客ロイヤリティは、それぞれ目的が異なります。顧客満足度はマーケットの占有率を重視しており、顧客ロイヤリティはリピート率に主に重点を置いています。顧客満足度が高ければ、顧客ロイヤリティも高くなるというわけでもありません。
例えば、顧客ロイヤリティが低いと、商品に対する満足度が高くてもリピート率は向上しません。ロイヤリティが低い顧客は、自社商品より優れていると分かれば、簡単に競合他社の商品に乗り換えるからです。安定的に事業を拡大するためには、顧客満足度・顧客ロイヤリティ双方の向上が不可欠です。
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顧客ロイヤリティを上げるメリット
ここでは、顧客ロイヤリティを上げるメリットを紹介します。
口コミでの拡散が期待できる
購入した商品に満足している顧客は、家族や知人にも紹介したがる傾向があります。SNS を利用して拡散する人も多いので、新規顧客の獲得にも効果的です。
顧客の単価が上がる
ロイヤリティが高い顧客は、平均購入価格も高くなる傾向があります。年間の購入金額だけでなく、1 回あたりの購入額にも影響します。あわせてその企業が手掛ける別のサービスも購入する可能性が出てきますので、顧客ロイヤリティを高くすることで、複合的に売上をアップさせることが可能です。
見込み客として新規のサービスを紹介できる
ロイヤリティが高い顧客は、商品・サービスに愛情を持っているため、様々な意見を出してくれます。そのため、これらの意見を参考にして開発された新規サービスにも関心が強く、見込み客として正当に商品を評価してくれる可能性が高いです。
モニター会などを利用すれば、ロイヤリティの高い顧客を中心とした、意見交換会なども開催できるでしょう。
顧客のリピート率が上がる
ロイヤリティが高い顧客の方が、リピート率も上がりやすいです。顧客満足が高いだけでは、競合他社の優れた商品と比較されてしまいます。ロイヤリティの高い顧客は、自社の商品・サービスを何度も利用してくれます。
顧客の解約率が下がる
顧客ロイヤリティを高めることで、サービスの解約率も低下します。企業や商品に対するファン化がすすみ、リピート率が上がるからです。特に月額料金制の会員サービスでは、収益向上に大きな影響を与えます。
顧客ロイヤリティを具体的に上げる方法
ここでは、顧客ロイヤリティを上げる方法を紹介します。
顧客の声に耳を傾ける
顧客ロイヤリティ上げる方法として共通しているのが、顧客の要望を正確に把握することです。企業目線だけで商品を開発しても、顧客ロイヤリティは向上しません。「こういう商品を売り出したい」という企業の意識を前面に押し出すのではなく、「顧客が求めるものは何だろうか」という視点で考えることが大切です。
顧客データの管理を徹底する
顧客データの管理を徹底することで、顧客が求めているものをより正確に把握できます。データベースや顧客リストを作成し、それを正しく分析することで顧客の要望を正確に把握できるようになります。独自の指数や感動指数などを用いて、自社に必要な情報を適切に把握できているかを確認することも大切です。
収益指標にそって分析をする
収益指標にそって分析することで、ロイヤリティが高い顧客とそうでない顧客を分類し、それぞれどのようにすれば改善できるのかを明確にします。例えば、購入金額が高くても顧客ロイヤリティが低い顧客を分析し、どのような点に顧客が不満を持っているかがわかれば、必要な対応策を実施することで顧客ロイヤリティを高めることにつながります。
プロモーションを実施し、改善を重ねる
顧客ロイヤリティの向上には、プロモーションや施策を実施した後の分析が欠かせません。インターネット上で自動収集されるデータなどを用いて、課題や改善点を洗い出すことが大切です。商品・サービスだけでなく、メール・SNS・Web サイト・接客態度など、改善できる点は多くあります。
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まとめ
顧客ロイヤリティは、企業の売上や収益性を決める重要な視点です。顧客ごとにロイヤリティを高めることができれば、リピート率の改善はもちろんのこと、口コミ拡散などの相乗効果も期待できます。顧客データから得られた要望は、新規サービスへの足掛かりにもなります。
ロイヤリティの向上を狙うには、顧客目線で商品を開発し分析改善を繰り返すことが大切です。そのためには、顧客の満足度調査を行う必要があります。CREATIVE SURVEYでは顧客の満足度調査のサービスを展開しています。各種ツールとの連携も可能なので、ぜひお試しください。