USPとは|フレームワークやアンケートを活用して自社独自の強みを打ち出そう

市場環境が厳しさを増している昨今、USP(Unique Selling Proposition)の重要性が高まっています。今回は、マーケティングにおけるUSPの意味・重要性や、フレームワークを活用した設定方法などを解説します。

USPの意味・重要性

USPの意味・重要性

まずは、USPとはどのような概念なのかを見ていきましょう。

USPとは

USPは「Unique Selling Proposition」の略称で、商品・サービスの強みや独自性を意味するマーケティング用語です。1960年代にアメリカのコピーライター ロッサ―・リーブス氏が提唱し、3つの基準を定めました。

1.広告は顧客に対する(価値やベネフィットの)提案であること
2.他社にはない独自性があること
3.多くの顧客を動かす強力な提案であること

つまり、USPは単なる商品特徴ではなく、自社だけが提供できる独自の価値や差別ポイントを指します。

USPになりうるもの

USPとして打ち出すことができる要素には、以下のものが挙げられます。

●独自機能
●品質の高さ
●品揃えの豊富さ
●コストパフォーマンスの高さ
●手厚いサポート
●提供スピードの早さ

ただし、単に「他社より性能が高い」「サポートが充実している」では商品特徴を述べているに過ぎません。くり返しになりますが、USPは自社独自の強みであり、他社にはない価値を表すものが条件となります。

以下にUSPの参考例を紹介します。

<ダイソン>吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機
目詰まりを起こす紙パックやフィルターとは違い、独自のサイクロン技術で「吸引力が低下しない」というベネフィットをUSPとして明確に表現しています。

<M&Ms>お口でとろけて、手にとけない
チョコレートの周りをコーティングすることで、「夏場でも溶けにくく、手を汚さずにチョコを食べられる」という全く新しい価値を打ち出すことに成功しました。

なぜUSPが重要なのか

モノや情報に溢れた現代は、新商品を開発してもすぐに競合他社に追随されやすい市場環境です。そのような状況では商品がコモディティ化・陳腐化しやすいため、これまでにない独自価値(=USP)を打ち出さなければ競争力を保つのは困難です。

USPを設定すれば、市場で独自のポジションを確立し、競争優位を高めることができます。そのため、USPは提唱から50年以上経った現在でも、重要な概念としてマーケティング活動に取り入れられています。

USPの分析・設定に役立つフレームワーク

USPの分析・設定に役立つフレームワーク

では、USPはどのように設定するのでしょうか。ここではUSPを設定する基本的な方法を紹介します。

USPを設定する基本ポイント

USPの設定は、まず市場環境や業界内のポジショニングなどを整理し、以下の手順で行うのが基本です。

1.自社商品の特徴を洗い出す
2.他社商品の特徴を洗い出し、自社商品の特徴と比較する
3.自社独自の強みと言えるものを抽出する
4.3が顧客に与える価値・ベネフィットをチェックする
5.言語化する

3で抽出される強みが複数ある場合は、組み合わせることで独自性の高い価値を発見できることがあります。(例:価格×品質/スピード×品揃え など)。

USPの分析にあたっては、マーケティングのフレームワークを活用するのがおすすめです。代表的なものを次項より3つ紹介します。

4P分析

4P分析は、マーケティング施策を構成する4つの基本要素の頭文字をとったフレームワークです。主に施策の立案・実行のプロセスで用いられます。

●Product(製品・サービス):品質、機能、デザイン、保証など
●Price(価格):価格、支払方法、値引きなど
●Place(流通):販売場所、流通経路など
●Promotion(販売促進):広告施策、媒体など

自社商品を「4つのP」の視点で分析することで、独自の強みを抽出します。

4C分析

4C分析は、顧客視点で自社商品を分析する手法です。企業視点で考える4P分析に対し、4C分析では自社商品が顧客に提供する価値・メリットを考察します。

●Customer Value(顧客価値):4P分析の「Product」に対応
●Customer Cost(顧客の経費・負担):4P分析の「Price」に対応
●Convenience(顧客にとっての利便性):4P分析の「Place」に対応
●Communication(顧客とのコミュニケーション):4P分析の「Promotion」に対応

4P分析と併せて4C分析を行うことで、自社商品が顧客心理やニーズを満たすものになっているかを分析しやすくなります。

SWOT分析

SWOT分析は、業界における自社の強み・弱みや機会(ビジネスチャンス)・脅威を分析して自社理解を深めることができるフレームワークです。

●Strength(強み):内部環境におけるプラス面
●Weakness(弱み):内部環境におけるマイナス面
●Opportunity(機会):外部環境におけるプラス面
●Threat(脅威):外部環境におけるマイナス面

分析の際は、以下のようなマトリクスを作って考察結果を落とし込んでいきます。

SWOT分析を行えば、「現在のビジネスチャンスを活かせる自社の強みとは?」といった観点で考察できるようになるため、USPを抽出しやすくなります。

SWOT分析

アンケート調査もUSP分析に有効

アンケート調査もUSP分析に有効

USPを分析する際に、ぜひ取り入れていただきたいのがアンケート調査です。

定量的・客観的なデータを元に分析できる

「商品の特性上、自社の強みは〇〇に違いない」「他社商品より優れているのは〇〇だろう」と思い込みで分析を進めると、実態と乖離したUSPを設定してしまう可能性があります。その点、顧客にアンケート調査を実施すれば、自社商品の魅力や他社商品との相対評価などを聞くことができ、定量的・客観的なデータを元にUSPを検討することが可能です。

「顧客の声」がUSPのヒントに

アンケート調査では、自社商品や他社商品について顧客の様々な意見を収集することができます。例えば、「この商品にどのような印象をお持ちですか」「この商品の気に入っている点をお聞かせください」といった質問に自由記述で回答してもらうことで、意外な発見が得られることも。顧客のリアルな声がブレークスルーとなり、訴求力・競争力の高いUSPの設定につながる可能性があります。

USPを設定して競争力を高めよう

厳しい市場環境で自社商品の競争力を向上させるには、USPを明確に打ち出すことが有効です。USPを設定すれば、ターゲットに対して「この商品だけが提供してくれる価値」や「他社商品にはないベネフィット」を強く訴求できるようになり、業界で強固なポジションを確立できる可能性が高まります。

ここで紹介したポイントを参考に、自社のUSPを分析してみましょう。

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