ウェビナーアンケートの作り方|質問サンプルと回答率を高めるコツ・活用術
ウェビナー開催時のアンケートは、顧客との接点強化や商談に欠かせない情報源として重視されています。ここでは、ウェビナーのアンケートのとり方をはじめ、アンケート項目のサンプルや回答率アップのポイント、アンケート活用術まで紹介します。目次
ウェビナーでアンケートをとる方法
ウェビナーでアンケートをとる場合、ウェビナーツールに搭載されているアンケート機能を使う方法と、外部のアンケートツールを用いる方法との2つがあります。それぞれに、どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。
ウェビナーツールに搭載されているアンケート機能を使う
多くのウェビナーツールには、アンケート機能が搭載されています。ウェビナーが終了したらアンケート画面を表示して回答してもらうという流れで、ほとんどのツールに自動集計機能も備わっています。
アンケート機能の詳細はウェビナーツールによって異なりますが、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | ・一つのツールでウェビナー開催からアンケート回収まで完結できる ・使い慣れているウェビナーツールであれば操作がスムーズ |
デメリット | ・ツールによっては回答形式が限定される ・オプション費用が発生する場合がある |
外部のアンケートツールを使う
ウェビナーツールでセミナーを開催し、アンケートは外部のツールを利用するという方法です。事前に作成したWebアンケートのURLを提示し、アクセスしてもらう方法が一般的です。Zoomでは、外部アンケートツールにスムーズに誘導できる「サードパーティのアンケートを使用する」という機能も付いています。
外部のアンケートにはGoogleフォームのように無料で利用できるものから、高度な機能を備えた有料ツールまで様々あります。ウェビナーツールに搭載されているアンケートと比較した際のメリット・デメリットは、以下のように整理できます。
メリット | ・ツールによっては回答形式の種類が豊富で分析機能も充実している ・条件分岐などの設定による高度なアンケートが可能 |
デメリット | ・ウェビナーツールと連携させる操作が必要 ・有料ツールの場合は費用が発生する |
ウェビナーのアンケート項目例・サンプル
ウェビナーのアンケートにはどのような項目を入れるべきか、サンプルと設計時のポイントを見ていきましょう。
参加者の基本情報
参加者の基本情報は、集計・分析のほか、顧客フォローや商談に役立つ大切な情報源となります。次のような項目を用意しておくとよいでしょう。
例)
「Q. お客様について教えてください。」 ・名前 ・会社名 ・部署・役職 ・連絡先(電話・メールアドレス) |
ただし、個人情報を取り扱うことになるので、利用目的・利用範囲などのプライバシーポリシーを明示する必要がある点に注意してください。プライバシーポリシーの下に「同意する」というチェックボタンを用意しておくとスムーズです。
ウェビナー認知の経路
ウェビナーを知ったきっかけや経路を質問します。効果があった告知方法がわかるため、次回のウェビナー開催時の告知方法を検討する際に役立ちます。
例)
「Q. ウェビナーの開催をどこで知りましたか?」 ・メルマガ ・SNS ・インターネット検索 ・弊社のホームページ ・家族・知人 ・その他 |
参加の動機
ウェビナーに参加する人は、何かしらの課題・ニーズを持っています。参加動機を知ることで、商品・サービスの提案や商談に活かすことができます。
例)
「Q. ウェビナーに参加しようと思った理由を教えてください」 |
回答形式は選択式にするケースと、自由記述で答えてもらう場合とがあります。ただし、自由記述にすると回答者に負担がかかるほか、集計に手間がかかる点に注意が必要です。得られたデータをどのように活用するかを踏まえて検討しましょう。
商品・サービスへの関心度
商品・サービスへの関心度を知ることで、見込み客の把握やウェビナー終了後の適切なフォローに役立てることができます。
例)
「Q.(商品・サービス名)について、当てはまるものを1つ選んでください」 ・資料がほしい ・サンプル(デモ)が見たい ・詳しい話を聞きたい ・導入予定 ・導入済み ・とくに興味はない |
ウェビナーに対する評価
ウェビナーへの参加目的が果たされたか、新たな気づきを得られたかといった満足度をたずねます。次回のウェビナーの内容を検討したり、ブラッシュアップしたりするのに役立ちます。
例)
「Q. 今回のウェビナーに満足されましたか?」(Yes/No、段階評価) 「Q. 満足した理由を教えてください」(選択式・自由記述) 「Q. とくに参考になったコーナーを1つ選んでください」(選択式) 「Q. 今回のウェビナーで不満に感じた点を教えてください」(選択式・自由記述) 「Q. 今回のウェビナーで不明点はありましたか?」(選択式・自由記述) |
とくに満足したコーナーや、逆にあまり参考にならなかったコーナーを答えてもらう質問を設置したり、その理由をたずねたりすることで、より具体的にウェビナーの課題を見つけやすくなります。また、不明点・疑問点がある場合は、できるだけ速やかにフォローしましょう。
ウェビナーの登壇者に対する評価を知りたい場合は、「講師の話はわかりやすかったか?」などの質問をするとよいでしょう。
今後のウェビナーに関する要望
今後どのような情報がほしいのか、どんなテーマのウェビナーを開催してほしいのかといった要望を集めることで、企画のヒントになったりビジネスチャンスにつながったりします。
例)
「Q. 当社のウェビナーで実施してほしいテーマはありますか?」(選択式・自由記述) |
今後のウェビナーへの参加意向
今後のウェビナーへの参加意向を把握することで、次回の集客の目安にすることができます。また、どのようなテーマなら参加したいかを問うことで、顧客が関心を寄せているジャンルがわかったり、集客しやすいテーマを見つけたりすることが可能です。
例)
「Q. 今後、当社が開催するウェビナーに参加したいと思いますか?」(Yes/No) 「Q. 参加したいと思うウェビナーのテーマを選んでください(複数回答可)」(選択式) |
ウェビナーのアンケート回答率を上げるポイント
アンケートの回答率が悪いと、参加者のフォローやウェビナーの改善に役立てることができません。回答率を上げるにはどのような工夫が必要になるのか、ポイントを見ていきましょう。
アンケート回答への手間・面倒を極力下げる
アンケートの質問項目が多すぎると、回答への負荷から途中離脱されてしまう可能性が高まります。本当に必要なデータを事前にしっかり検討し、質問数はできるだけ絞り込みましょう。また、自由記述の回答形式は時間がかかるため、敬遠される傾向にあります。回答のしやすさも視野に知れて、アンケートを設計することが重要です。
アンケート回収のタイミング・アナウンスを工夫する
アンケートは、ウェビナーが終了したらすぐに回答してもらいます。時間が経つほど印象が薄まり、精度の高い回答を得にくくなるためです。
ただし、ウェビナー終了とともに退出してしまうケースも少なくないため、アナウンスのタイミングに留意する必要があります。ウェビナー終了直前の呼びかけはもちろん、途中段階でもアンケートがある旨をアナウンスしたり、URLを送ったりして回答の意識を高めておきましょう。
くわえて、ウェビナー終了時の画面にも案内を表示するなどして回答を促します。アンケート記入後に退出可とするルールを設けるのも一案です。
回答者への特典を付ける
回答者への特典を付けることで、アンケート回答率の向上が期待できます。たとえば、回答者にはオリジナルの資料やデータをダウンロードできるURLを送る、無料トライアルを利用できるといった特典であれば、手間やコストを抑えられます。アンケートへの協力をアナウンスする際に、特典についても伝えるようにしましょう。
ウェビナーアンケートの上手な活用方法
ウェビナーで得たアンケート結果は、様々な場面で活用することができます。
リードナーチャリングに活用
参加者のプロフィールや課題・ニーズ、関心度などをもとに、見込み客の発掘や育成に役立てることができます。また、MA(マーケティングオートメーション)ツールを利用している場合は、ウェビナーで得たアンケート情報を加えたスコアリングやシナリオ設定が可能になるため、より精度の高いリードナーチャリングを行えます。
コンテンツ制作に活用
アンケートでは、顧客の課題・ニーズや関心を持っているテーマを知ることができます。これを活用すれば、オウンドメディアやメルマガなどのコンテンツ制作のヒントになります。また、アンケート結果そのものが独自のデータとなるため、結果の一部をコンテンツに活用するという使い方もできるでしょう。
ウェビナーのブラッシュアップに活用
ウェビナーのアンケートで得た様々な情報は、次回のウェビナーのブラッシュアップに大いに役立ちます。テーマ設定や構成、時間配分、資料の作り込み、説明のわかりやすさなどを振り返り、より満足度の高いウェビナーを目指しましょう。
アンケート作成・回収のポイントを押さえてウェビナーの効果を高めよう
リモートワークの増加にともない、顧客接点強化の手段としてウェビナーがスタンダードになりつつあります。アンケートは、顧客の課題・ニーズを把握し、適切なアプローチにつなげる上で必須です。作り方と回答率アップのポイントを理解しておくことで、ウェビナーの効果を引き上げることができます。今後のマーケティング活動に役立つアンケートを実施しましょう。