アンケートにおける属性とは?|的確にヒアリングを行うためのポイント

アンケートでよく聞かれる年齢や性別などは、属性の情報に分類されます。こうした属性をヒアリングするにあたって、目的意識を持つことが重要になります。この記事では、属性の分類やその設定におけるポイントを解説します。

属性とは

アンケート調査の回答者などを特徴づける、基本的な情報を属性といいます。
全ての情報を網羅することは不可能であるため、それぞれの調査において、取得する属性項目を選別することが重要です。

アンケートで属性を取得する目的

属性をヒアリングする目的として、次の2点が考えられます。

セグメンテーションを行うため

セグメンテーションとは、市場の様々な個人を特定の切り口で属性ごとに細分化することを指します。アンケート調査の結果分析において、全体傾向を掴むだけではなく、セグメンテーションを行いながら回答傾向を明らかにすることで、より深いインサイトを得ることが可能になります。

調査の信頼性を示すため

アンケートの回答者の属性が一様に分布していることは、その調査の信頼性を強めます。反対に、特定の属性に回答が偏っていると、バイアスが生じている疑いがあるため、正確なデータを得られていない可能性が高まります。

特定の属性の回答者に偏らないよう工夫を行ったうえで、調査結果の共有を行う際に回答者の属性が広く分布していることを示すことが出来れば、信頼を得やすくなります。そのため、あらかじめ属性の切り口やその分布を意識したうえで、回答の依頼や属性の取得を行うことが重要です。

属性情報の分類

属性の例として、年齢や性別などが頻出ですが、他にどのような項目があるでしょうか。ここでは、4つの大きな分類についてご紹介します。

デモグラフィック

デモグラフィックとは、人口統計学的な属性の総称で、回答者の社会的な特性を表します。以下のような項目があります。

・年齢
・性別
・家族構成
・職業
・経歴

ジオグラフィック

ジオグラフィックとは、地理的な属性の総称で、回答者の住む地域の特徴を捉えるために用います。以下のような項目があります。

・国
・地域
・最寄り駅

サイコグラフィック

サイコグラフィックとは、心理的な属性の総称で、回答者の性格や価値観における特性を表します。以下のような項目があります。

・志向
・パーソナリティ
・ライフスタイル
・購入動機

ビヘイビアル

ビヘイビアルとは、行動学的な属性の総称で、回答者の過去の行動から商品やサービスに対する態度を表します。以下のような項目があります。

・購買回数
・購買頻度
・購買日時
・使用用途

属性調査を効果的に行うための注意点

ここでは、アンケートにおいて属性をヒアリングする際に注意するべきポイントを4点ご紹介します。

アンケートの実施目的を明確にする

アンケートを実施するにあたって、どのような目的で設問を組み立てるのかを明らかにすることで、ヒアリングするべき属性を特定することができます。

「この商品は30代までの男性に対して興味を持たれやすいが、40代以上の男性には刺さらない」という仮説が存在する場合には、年齢・性別をヒアリングする必要があります。この例のように、具体的に検証したい仮説を持つことで、設問に必要な属性項目を特定することが出来ます。

具体的な仮説はなく、示唆を得るためにアンケート調査を行う場合には、BtoB・BtoCのどちらの業態であるのかという点や、商材の特性を踏まえて、関連を見出す可能性のある属性項目をヒアリングしましょう。

回答者が離脱しない設計を心がける

当然ながら、回答者から属性情報と、主題となる設問への回答の両方を得られなければ、調査の目的を達成することが難しくなります。一方で、回答者の立場から見ると、調査の冒頭部分で答えにくい質問があったり、聞かれる属性情報の量が膨大であれば、途中で回答を止めてしまいたくなります。

可能な限り設問数を少なくし、それでも聞きたい属性項目が多い場合にはアンケートの後ろに回すといった工夫を行い、離脱を最小限に抑えましょう。

漏れやダブりがない選択式の設問にする

属性をヒアリングするうえで、回答者がどの属性にあてはまるか、明確に判断できる設問であることが重要です。そのため、選択肢を用意する場合には漏れやダブりが生じないよう、注意しましょう。

また、結果の分析の観点からも、できるだけ選択式の設問にすることが好ましいです。選択式にすることで属性情報を掛け合わせて分析をおこなうクロス集計がしやすくなります。

クロス集計をはじめとするアンケート結果の集計については、下の記事も参考にしてください。
アンケート結果の集計はどうする?回答データを読み解く集計のキホンを解説

適切に属性情報を取得し、アンケートの効果を増幅

アンケートの目的にそった属性情報のヒアリングによって、仮説の実証や思わぬ示唆の獲得につなげることができます。多くの有効回答を得られるよう、設問数とのバランスを図りながら、属性調査を行いましょう。

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