カスタマーサクセスに活用したいツール10選|オンボーディングからLTV最大化まで
カスタマーサクセスでは、顧客のステージに合わせた最適なアプローチをすることが重要になります。ここでは、オンボーディングの管理からLTV最大化、解約率(チャーンレート)の管理、顧客ロイヤルティの計測など、カスタマーサクセスに役立つツールを紹介します。カスタマーサクセスとは?求められる役割
カスタマーサクセスとは、自社のプロダクトを利用する顧客を成功に導くよう能動的にアプローチすることで、自社の売上・利益を創出しようという考え方です。
近年、SaaSをはじめとするサブスクリプションが台頭し、従来の売り切り型のビジネスに代わり、長期的に利用してもらうことで収益を生み出すビジネスモデルが増えています。そのため、顧客の成功を第一に考え、継続利用を促す取り組みが重視されているのです。
カスタマーサクセスの主な役割は、次の3つに整理できます。
●解約率(チャーンレート)を下げる
●アップセル・クロスセルを含めたLTVの向上
●CX(顧客体験)の向上・サービス改善
これらの役割を果たすべく、カスタマーサクセスではオンボーディングからLTVの最大化まで、さまざまな施策を講じていきます。
カスタマーサクセス運用のポイント
カスタマーサクセスが果たすべき役割は多岐にわたるため、いかに効率的かつ効果的な運用を実現できるかが課題となります。ここでは、運用時に留意すべきポイントを見ていきます。
KPIを設定してPDCAを回す
カスタマーサクセスのアプローチが成果につながっているかどうかを把握するうえで重要となるのが、KPIの設定です。カスタマーサクセスで設定されることが多いKPIには、以下のものがあります。
・解約率(チャーンレート)
・オンボーディング完了率
・アップセル・クロスセル率
・NPS®(顧客ロイヤルティを計測する指標)
自社のプロダクトに合わせた適切なKPIを設定し、成果を生み出すPDCAサイクルを作ることがポイントです。
顧客のフェーズに合わせてツールを有効活用する
カスタマーサクセスの成果を高めるには、顧客のフェーズに合わせて的確な施策を講じる必要があります。顧客のフェーズは、大きく「導入期→定着期→成熟期」というステップを踏みます。それぞれのフェーズでより良い顧客体験を提供するには、まずデータの収集と分析が必要であり、ツールの活用が不可欠です。
カスタマーサクセスの目的別に見た、適応するツールのタイプは次のように整理できます。
●導入支援・運用定着
・オンボーディングの管理ツール
●CXの向上
・問い合わせの管理ツール
・コミュニケーションの管理ツール
●LTV最大化・サービス改善
・解約率(チャーンレート)の管理ツール
・NPS®の計測ツール
自社に必要なツールを見極めて、有効に活用しましょう。
【目的別】カスタマーサクセスにおすすめのツール10選
ここからは、カスタマーサクセスに役立つおすすめのツールを目的別に紹介していきます。
オンボーディングの管理に役立つツール
【Senses(センシーズ)】
「Senses」は、AIによる分析機能を搭載した営業プロセスを支援するツールです。直感的な管理を可能にするカード形式のダッシュボードと、データをもとに最適なネクストアクションをレコメンドする機能が特徴的で、カスタマーサクセスのオンボーディング管理を効率化してくれます。
料金プラン
・スターター:月額25,000円~
・グロース:月額100,000円~
・エンタープライズ:月額300,000円~
Senses
【pottos(ポトス)】
「pottos」は、BtoBに対応するカスタマーサクセスオートメーションツールです。タスクの自動生成や優先的に対応すべき顧客をセグメントしてくれるなど、カスタマーサクセスの多くの業務を自動化できます。オンボーディング管理では、フローの登録や利用状況データの取得、顧客ステータスの自動更新などの機能を搭載し、効率的な業務をサポートしてくれます。
料金プラン
・月額98,000円~
・初期費用300,000円~
pottos
解約率(チャーンレート)の管理に役立つツール
【Growwwing(グローウィング)】
「Growwwing(グローウィング)」は、組織内外に散在する顧客データを一元管理し活用できるようにするLTVを最大化するためのカスタマーサクセスプラットフォームです。カスタマーサクセス活動において発生する顧客データを専用プラットフォームで一元管理し、蓄積されたデータに基づいて戦略策定とターゲッティングをすることで、活動における選択と集中で工数削減を実現します。さらに、空いた工数を解約分析とカイゼン活動にシフトすることで、サービスとサクセスメンバの成長を促し、顧客により良いサービス体験を提供することで解約率が低減し、LTV最大化が実数として実感できます。
料金プラン
問い合わせ
Growwwing
【HiCustomer(ハイカスタマー)】
「HiCustomer」は、情報の一元管理と分析機能が充実しているカスタマーサクセスツールです。顧客データをもとに、解約の兆候やアップセルの可能性を自動的に検知して知らせてくれるという機能が搭載されています。また、ヘルススコアのルール設定を柔軟にできたり、顧客のステージごとに打ち手の結果を分析できたり、効果的なPDCAサイクルを支援してくれます。
料金プラン
問い合わせ
HiCustomer
問い合わせの管理に役立つツール
【Zendesk Guide(ゼンデスクガイド)】
「Zendesk Guide」は、顧客の自己解決率を高めることができるツールです。ナレッジベースとAIにより、顧客の質問・疑問を体系的に分類。答えにすぐにたどりつける仕組みを構築できます。シンプルなエディタ機能で、画像や動画の組み込みも可能です。自社のヘルプセンターを簡単に作ることができます。
料金プラン
・Professional:月額$15/1人~
・Enterprise:月額$29/1人~
Zendesk Guide
【KARTE(カルテ)】
「KARTE」は、サイト訪問者の行動や感情をリアルタイムで解析し、最適な顧客体験へとつなげるツールです。行動履歴をたんなる数値データとして見るのではなく、チャネルを横断してデータをつなぎ、顧客一人ひとりの体験を可視化するというCXプラットフォームです。顧客ごとに最適なタイミングでチャットボットを表示するなど、満足度向上につながるサービスを提供しています。
料金プラン
問い合わせ
KARTE
コミュニケーションの管理に役立つツール
【commmune(コミューン)】
「commmune」は、顧客ポータルをプログラミングなしで簡単に構築できるツールです。ユーザーのアクションを促したり、コンテンツを出し分けたりするなど、コミュニティを活性化する多彩な機能も備えています。コーディネーターのサポートを受けることもできるので、コミュニティ運営のノウハウがないという場合も導入しやすいでしょう。
料金プラン
問い合わせ
commmune
【coorum(コーラム)】
「coorum」は、ナレッジ作成機能や顧客同志のQ&Aにより、顧客体験を最適化するツールです。アナリティクス機能では、NPS®などのデータ集計も可能。コミュニケーションの促進だけでなく、プロダクトの課題発見や顧客に応じた適切な施策に役立ちます。
料金プラン
問い合わせ
coorum
NPS®(ネットプロモータースコア)の計測
NPS®は顧客ロイヤルティを測る指標です。業績との相関が高いことが明らかになっており、カスタマーサクセスのPDCAを効果的に回すうえで欠かせません。ツールを活用すれば手軽に調査することができます。
【CREATIVE SURVEY(クリエイティブサーベイ)】
「CREATIVE SURVEY」は、あらゆるアンケート調査の作成・公開・集計をワンストップでできるツールです。直感的操作ができるシンプルな作成画面と、自社のイメージアップにつながる高いデザイン性を誇り、社内外のアンケートやマーケティングなどに幅広く活用できます。
NPS®では、企業やサービスへの顧客ロイヤルティを測れるほか、ユーザーの行動をトリガーにしてトランザクションにおけるスコアリングができる機能も提供しています。また、NPS®とは逆に、利用時のストレスや努力度合いを測定するCES(カスタマーエフォートスコア)の調査も可能です。CESはリテンション率との相関が高いため、NPS®の運用と合わせて検討することをおすすめします。
料金プラン
問い合わせ
CREATIVE SURVEY
【Emotion Tech(エモーションテック)】
「Emotion Tech」は、NPS®の調査・分析が簡単にできるツールです。アンケート結果をリアルタイムで分析できるほか、アラート機能を活用すれば重要な回答をすぐに把握することも可能です。集計データは顧客の属性や購入履歴などで分類できるため、詳細な分析にも役立ちます。
料金プラン
問い合わせ
Emotion Tech
自社に最適なツールを活用して効果を最大化する
カスタマーサクセスでは、顧客の導入期~成長期~成熟期とフェーズに合わせて、最適なアプローチを行う必要があります。多岐にわたる業務を効率化するには、ツールの活用が不可欠です。自社に合ったツールを選定すれば、より大きな効果が期待できます。ぜひ本記事を参考に、気になったツールをチェックしてみてください。
※ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS、そして NPS 関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。