顧客分析に効果的なフレームワーク5選|RFM分析等の活用方法を紹介

企業が常に成長していくためには、顧客分析が必要不可欠です。しかし、いざ実際に取り掛かろうとしても、「どのように分析をすれば良いのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。この記事では、顧客分析にはどのような方法があるのか、そのために活用できるフレームワークにはどんなものがあるのか、などを紹介していきます。

顧客分析とは

顧客分析とは

顧客分析とは、自社の商品・サービスを購入が見込める顧客を予測し、効果的な販売促進のアプローチを探ることです。大多数を相手にやみくもな宣伝するだけでは、本当に効果的なアプローチはできません。そのために必要なのは顧客を分析し、年齢、職業、性別や住まい、行動時間帯など一定の基準のもとグループ分けをすることです。 グループ分けをすることで、求められるニーズをある程度リサーチすることができます。せっかく良い商品・サービスを提供しようとしても、利用する顧客のニーズと合わない場合は、なかなか良い結果を得ることはできません。

顧客分析の目的と必要性

顧客分析をおこなうにあたって、最初にするべきことは企業側の目的を定めておくことです。業績を伸ばす、新規顧客を増やす、満足度からリピーターを増やすなど、様々な目的があるでしょう。顧客分析の方法や必要なデータは、そうした目的によってそれぞれ変わります。目的を定め、本当に必要となる作業は何か、求められていることの優先順位を洗い出すことが重要です。

フレームワークとは

フレームワークとは

「フレームワーク」とは、思考の枠組みのことです。フレームワークを活用することで、膨大な情報を整頓し、論理的に考えられるようサポートしてくれます。これまでたくさんの企業が、自社の経験からあらゆる工夫を繰り返してきました。そうした試行錯誤の結果がフレームワークであり、目的を効率的に達成できるよう作られた方式なのです。

しかし、便利なものには必ずメリット・デメリットが存在します。フレームワークを活用することで得られるメリットとデメリットを、それぞれ詳しく解説します。

フレームワークのメリット

コスト削減が可能 多くの広告や宣伝をおこなえば、ある程度の売上増加は可能かもしれません。しかし、そのために膨大な時間と費用をかけては意味がありません。フレームワークを活用し、効果的なアピールを効率よくおこなえれば、無駄なコストを削減することができるかもしれません。

客観的な視点を持つことができる 企業側は日々必死に製品開発を行なっていると、客観的な視点を持つことが難しくなります。フレームワークでは顧客のニーズや思考が情報として現れるので、自然な客観視や予測ができるようになります。

生産性を向上できる フレームワークは過去の先人たちの経験そのものです。それを生かせるのは、とても大きなメリットです。失敗となるケースをあらかじめ学んでおくことで、大きな損害や失敗をすることなく、着実な成長へと繋げることができます。

フレームワークのデメリット

一方、フレームワークのデメリットとして、利用するだけでは上手な活用ができない、という点が挙げられます。フレームワークを最大限に活用するためには、何となく使っている、というだけではなく、きちんと仕組みや使い方を勉強する必要があります。どんなに便利なツールでも、活かすためには「どういうものか」を理解しておかなければなりません。

顧客分析のフレームワーク 5 選

顧客分析のフレームワーク 5 選

顧客分析のフレームワークにはたくさんの種類があり、企業の目的に応じて、有効なフレームワークを選ぶ必要があります。それぞれ特徴や活用法が変わってきますので、以下で詳しく解説します。

RFM 分析

RFM 分析とは、「Recency (最近の購入日)」「Frequency (利用頻度)」「Monetary (金額の大きさ)」の 3 つを指標とし、顧客をグループ分けする手法です。分けられたグループの性質を知ることにより、それぞれのマーケティング法を検討することができます。この分析法の利点は、最近の購入日と金額の大きさが分けられることで、たまに利用する顧客と、細かく何度も利用する顧客がきっちりと分けられる点です。

たまたま高額を使った顧客と、低額ながらリピーターとして何度も利用している顧客では、効果的なアプローチが変わってきます。また、3 つの指標をもとに顧客を 5 段階のランクに分けることで、将来性の有無や非優良顧客であるグループを明確にすることができます。優良顧客や離反顧客をデータ化することができれば、効率の良いアプローチをそれぞれに行えるのです。

しかし、RFM 分析は購買日や金額といった瞬間的な顧客分析であり、購入したものなどの内容はわかりません。商品・サービスによっては安定性や継続性に欠け、顧客にとって必要な時期が過ぎてしまえば、離反顧客として位置づけられてしまうこともあります。顧客の状態を把握できなければ、いずれ購入してくれそうな商品までは予測できず、優良顧客を育てることは難しくなります。

デシル分析

購入金額などを更に細分化した手法に、「デシル分析」があります。RFM 分析に比べてやや高度な分析が可能で、デシルという「10 等分」の意味を持つとおり、顧客を利用額ごとに 10 等分して分析するものです。エクセルでも簡単におこなうことができ、取り入れやすいのも特徴のひとつです。手順としては以下の 3 ステップで済み、売上の上位を占める優良顧客を割り出すことができます。

購入金額ごとに、顧客を上位から並べていく。 10 等分になるようグループ分けする。
全体の購入金額に対して、グループごとの合計売上金額をパーセントで計算する。

10 等分は厳密な数で割り切らなくても良いので、利用金額が少なめのグループから調節しましょう。手軽で使いやすい顧客分析法ですが、売上データの期間は長く取りすぎないように注意が必要です。デシル分析は購入金額をもとにしたシンプルなグループ分けなので、一度だけ高額利用をした顧客も上位へ入ってしまうことがあります。

CTB 分析

CTB 分析とは、顧客がどんな商品を購入するかの分析・予測をする手法です。「Category(カテゴリ)」「Taste(テイスト)」「Brand(ブランド)」の 3 つを指標とし、顧客をグループ分けします。売れ筋である商品を割り出す分析法に「POS データ分析」がありますが、全体的な売れ筋を把握するだけであり、POS データ分析だけでは更なる相乗効果を期待することはできません。

CTB 分析では、顧客がどんなものを購入したのか、どういった傾向があるのかという細かな点まで分析することができます。そのデータに応じた売り場・環境作りをすることで、顧客の目的であった商品のほか、プラスアルファの売上を伸ばすことが可能です。購入した商品から顧客の傾向を理解することで、今後の売れ筋を予測し、先回りでの対策もできるでしょう。

しかし、CTB 分析に利用可能な情報を抽出する手段は少なく、、オリジナルのシステムなどを工夫する必要があります。一般的な POS データでは品番などの限られた情報しか得られず、CTB 分析に対しては余り有効ではありません。

セグメンテーション分析

「分割する」という意味であるセグメンテーション分析では、市場全体を細分化する手法を使います。年齢や性別、職業からなる特定の基準を定め、その基準をもとに市場を分割していくことで、ターゲットや新たなニーズを明確に浮かび上がらせることができます。新たなニーズを発見することができれば、新たなビジネスチャンスに繋げることも可能です。

例えば、ダイエット用品を販売したければ女性向けの広告、髭剃りなどのシェーバーを販売したければ男性向けの広告、というように分類していきますが、この基準は販売する商品によっても左右されます。販売したい商品をアピールするためには、それを利用する顧客へ向けなければなりません。絶対に使わないようなターゲットにアピールしたところで、それは無駄な手間とコストになってしまいます。

市場の顧客を細分化すれば、ターゲットを絞ることにも繋がります。セグメンテーション分析をおこなえば、自然とターゲティングをすることも可能です。

行動トレンド分析

行動トレンド分析とは、一定の季節や時系列を絞り、顧客にさらに多くの購入・利用をしてもらうための手法です。季節で商品が変わるアパレル業界などは特に効果的で、商品の購入時期などを把握することで、アピールする時期や傾向を理解することができます。年齢別にグループ分けをすれば、それぞれのグループがいつ商品を購入しているかを割り出し、全体の流行を作っているのがどの層なのかを知ることができます。

流行のメインとなるグループに対し、その層が欲しいと思ったタイミングで商品を打ち出すことができれば、企業の評価や信頼に繋がるのです。顧客の行動を分析し、根拠のあるマーケティングが可能となるのが、行動トレンド分析の大きなメリットです。

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まとめ

効率の良いマーケティングをおこなうためには、状況に応じた顧客分析が必須となります。顧客接点を強化するためには、まずは顧客を正しく理解することが最も重要です。

CREATIVE SURVEYでは、アンケートや NPS 調査をおこなうことで、より顧客を理解したマーケティングが可能となります。ぜひ一度お問い合わせください。

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