DXアンケートをトリガーにしたビジネスフローを構築し、各支店とのシームレスな連携を実現

りそなデジタルハブ株式会社

  • セールス
  • ビジネスサービス
  • 課題

    • 顧客ニーズの把握からDX推進支援提案までを効率的に行える、アンケート起点のビジネスフローの構築が必要だった
  • 施策

    • チラシに印刷した二次元バーコードから、基本情報の入力・DXアンケートへの回答を行えるようなフローを構築
    • 回答データをSalesforceに自動連携し、回答結果をもとにニーズの度合いをスコア化
  • 結果

    • Salesforceへのリード登録やニーズの度合いのスコア化までを自動化でき、営業活動の効率化を実現

りそなデジタルハブ株式会社は、りそなグループの中小企業のお客さまに対して多様なDX推進ニーズにお応えすることを目的に、コンサルティング会社やITベンダーと共同で設立された会社です。

同社では、お客さまのDX推進への変革の意思を把握するためのDXアンケートなどに「CREATIVE SURVEY for Salesforce」を活用しています。導入の経緯や活用方法、得られている効果について、企画室マネージャーの矢澤さまにお話を伺いました。

新会社設立にあたり、アンケートを起点としたビジネスフローの構築が必要だった

Q:貴社の事業内容とご担当の業務を教えてください。

弊社はりそなグループの戦略子会社として2022年4月に設立した会社で、クラウドサービスの販売代理、ビジネスマッチング、導入後の伴走支援を通してりそなグループのお客さまのDX推進支援を行っております。

りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行と取引のあるお客さまが中心で、各支店の担当者と同行する形でお客さまと直接対話を行い、お客さまの “ありたい姿” を共有し、その成功に向けたロードマップを描いて成功に導くためのご提案をするという流れです。

私が所属する企画室では、20種類以上のクラウドサービスに関する販売代理契約や、ビジネスマッチングのアライアンス管理、新しいアライアンス先の検討に加えて、自社の業務で使用するツールの選定なども行っています。

弊社は銀行では導入していないクラウドサービスなどもビジネスフローに取り入れ活用しています。DX推進支援を事業としていることもあるので、自らが積極的にさまざまなクラウドサービスに触れるようにしています。

Q:CREATIVE SURVEYを導入した経緯を教えてください。

会社設立の準備段階から、弊社のビジネスフローを “お客さまのDXに関する課題やおこまりごとをヒアリングするためのDXアンケートをトリガーにする” ということが決定していました。銀行の支店担当者が都度お客さまにヒアリングをしないといけないといった負担を軽減するための新たな取り組みです。

そこでアンケートツールの検討を開始したのですが、弊社の業務はSalesforceを中心に構築していたこともあり、Salesforceとの連携性の高さが選定の一番のポイントでした。弊社側の想定していた細かいデータ連携部分をかなえられるツールが他になく、迷わずCREATIVE SURVEY for Salesforceに決定した印象です。

Q:DXアンケートをトリガーにしたビジネスフローについて詳しく教えてください。

流れとしては、銀行が実施しているお客さま向けのDXアンケートが起点となります。まずはじめに銀行の各支店担当が自身のお客さまにDXアンケートのご案内チラシをお渡しします。お客さまにはチラシに記載されている二次元バーコードを読み取り、お名前などの基本情報を入力していただきます。入力いただいた内容は銀行からDXアンケートの集計業務の委託を受けている弊社のSalesforce上にリアルタイムに新規リードとして登録され、回答内容が記録されます。

Salesforceに基本情報が記録されたあと、自動的にアンケートのURLがお客さまに送信されます。お客さまにご入力いただいた基本情報が正しく入力されていることを確認するために、基本情報をご入力いただく事前アンケートとDXに関する本アンケートの二段階に分けています。

本アンケートの設問は、自社の抱えている課題や今後の展望などをお伺いしていますが、お客さまの変革の意思を察知するような設問にすることを心がけています。また、アライアンス先に関連するシステムへの興味についてもお伺いしています。

ご回答いただいたお客さまのうち、銀行だけでなく弊社や弊社のパートナー企業への回答の共有にもご同意いただけたお客さまについては、回答結果をもとにDX推進へのニーズや変革の意思が強いと判定したお客さまを優先的に、銀行の支店担当者と共にお客さま先へお伺いし、「DXセッション」と称したお客さまの5~10年後のありたい姿を起点に細かなヒアリングを行い、ロードマップ策定や課題に沿ったソリューション提案等を行っていきます。

Salesforceへの回答結果の連携からスコア化までをすべて自動化し、お客さまアプローチへのリードタイムを効率化

Q:回答されたデータはどのように活用されているのでしょうか?

お客さまが本アンケートに回答すると、回答結果がSalesforceのリードにレポートとして自動連携されます。特定の項目に設問ごとの回答内容がマッピングされるように設定しており、その結果をもとにDX推進へのご関心の高さのフラグが立つようにSalesforceのフローを組んでいます。

ニーズの高いお客さまに対して、弊社から直接ご連絡をしたり、銀行の支店担当者と連携をしたりしながらお客さまへアプローチしております。

また、回答いただいたすべてのお客さまに対して、回答結果をもとに作成した「DX診断」として結果共有も行っています。内容は、お客さまの会社のDX推進度合いはこのくらいですよ、このような改善提案がありますよ、といったものになっています。現時点でのニーズがそれほど高くなく、弊社からアプローチを行わないお客さまからのお問い合わせをいただくきっかけづくりとしても回答結果を活用しています。

設立からこれまでで延べ数千社に対して、お電話でお話ししたりご訪問をするなど、DXアンケートをもとにした取り組みに大いに活用させていただいております。

Q:CREATIVE SURVEYを導入して、どのような効果・メリットがありましたか?

まず第一に、設立からトータルで13,000社ものリードを集めることができたことは大きな成果でした。しかも、銀行の支店担当者がお客さまにチラシをお渡しするだけで、Salesforceへのリード登録やニーズの高さに応じたランク分けまでが自動化でき、さらに回答データの抽出も簡単に行えるとあって、CREATIVE SURVEY for Salesforceが営業活動の効率化に効果を発揮していると感じています。

また、情報提供の同意取得についてもかなり効率化されました。CREATIVE SURVEY for Salesforce導入以前は、銀行のお客さま情報を弊社等の関連会社へ提供するための同意は紙の同意書や電子サインで取得していました。紙の同意書だと、各支店でデータを取り込む手間がかかりますし、電子サインの場合も直接お客さまを訪問して取得する必要がありました。

これがCREATIVE SURVEY for Salesforce導入後は、デジタルで情報が取得でき、取得した情報をリアルタイムにSalesforce上に詳細に登録できるようになりました。お客さまに紙にご記入いただく手間、支店でデータを取り込む手間などが軽減され、すべてシームレスに連携されるようになりました。

同意取得のフローが効率化されたことで、お客さまから同意を得てからこちらがアクションを起こすまでのリードタイムが短くなった点も導入したメリットが大きかったと言えます。

ワンクリックでのSalesforce連携や検証環境への接続などスムーズに業務に活用

Q:CREATIVE SURVEYを使ってみた所感を教えてください。

デフォルトでセットされている質問タイプを選択していくだけで、簡単にフォーム作成ができる点がとてもよかったです。お客さまの回答しやすいフォーム設計をするために、複数の分岐設定なども行っているのですが、ロジックの設定も簡単にすることができました。また、作成したフォームテンプレートをワンクリックでSalesforceに連携できる点もとても便利に使わせていただいています。

新しいツールは使い方を覚えるのが大変かなとはじめは思っていましたが、CREATIVE SURVEY for Salesforceは思っていたよりも早く作成に慣れることができました。

また、チームボックスという機能でアンケート作成の環境を用途別に分けることができるのも非常に安心感があります。弊社では本番導入前に必ず検証を行うのですが、CREATIVE SURVEY for Salesforceは複数のボックスを用意できるので、本番用の環境とは分けた検証用のボックスを別で作成し、検証用ボックスとSalesforceのSandboxの環境をつないで検証を行っています。本番環境への誤った操作が行われるリスクを回避できる点は、ビジネスユースでの利用では非常にメリットだと感じています。

Q:今後、CREATIVE SURVEYを使ってやってみたい施策はありますか?

お客さまからの同意取得のフローについて活用の幅を広げたいと考えています。すでに行っているのは、銀行のお客さまの情報を弊社へ提供することへの同意取得ですが、今後行いたいと思っているのは、弊社や協業しているコンサルティング会社の担当者がお客さまに詳細なニーズをお伺いし、具体的なソリューションのご提案に進みそうになったときに行う同意取得フォームです。

さまざまなソリューションに関してアライアンス提携している企業が40社ほどあるのですが、全ての企業への情報提供にご同意をいただけるのか、もしくは一部の数社のみにご同意されるのかなどお客さまごとにご意向が異なります。

現在はご要望のあった企業に対する情報提供の同意書式を作成し、別の契約管理システムにセットしてご同意をいただくという流れをとっておりますが、ご同意いただける企業を事前にお客さまに確認する工数や、ご同意いただける企業に応じた同意書式を作成する工数もかかっています。また、同意取得後のデータ管理において、同意書式はPDFで取得するため、どの企業にご同意いただいたかをSalesforceの項目に直接記録できずにいます。

しかし、お客さまご自身にご希望の情報提供先を選択していただき、その選択した企業がどこなのかをSalesforceに自動的に記録できるようになれば、その後のご提案のフローにスムーズに移ることが可能になります。こういった部分でCREATIVE SURVEY for Salesforceをもっと活用していきたいと考えております。

また、来年度以降に検討している施策として、グループ横断の新しいアンケートを考えています。りそなグループは弊社のようなDX推進支援の会社以外にもシンクタンクや投資会社などさまざまなグループ企業があります。グループ全体で多角的にお客さまの事業成長を支援していくことを目指したアンケート施策を現在検討中です。

社名
りそなデジタルハブ株式会社
事業内容
1. ITソリューションの販売代理又は仲介
2. ビジネスマッチング
3. ITソリューションに係る運用・活用支援
4. 前各号に付帯または関連する一切の業務
従業員数
28名(2024年2月現在)

※ページ上の各種情報は2024年3月14日時点のものです。