Salesforceへの顧客の声の集約で有効商談化率・受注率・SQL化率を向上。フルリモート下での新人教育やスキルの標準化を促進

株式会社スタディスト

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  • IT・情報通信
  • 課題

    • 営業・マーケティング活動で接点を持ったお客様の意見を集めるのが難しかった
    • フルリモート下の人員増加で新人営業を育成する負担が大きくなり、育成の負担を減らす仕組みが必要だった
  • 施策

    • 商談前後やセミナー後にアンケートを実施し、回答データをSalesforceに集約
  • 結果

    • アンケート回答者の有効商談化率、成約率が約1.5倍に向上
    • 顧客の声をベースに学びを深め、新人の主力化に成功

株式会社スタディスト様は、マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」や実行力向上支援システム「ハンクラ」などの開発、コンサルティングサービスの提供を通して、「リーンオペレーション(ムダがなく均整の取れた“筋肉質な”業務オペレーション)」を実現するソリューションを提供する会社です。

同社のTeachme Biz事業本部では、商談前後やセミナー後のアンケートにて『CREATIVE SURVEY for Salesforce』を活用しています。導入の経緯や活用方法、実感している効果について社長室 担当部長の木本様、営業部の加藤様にお話を伺いました。

写真左:加藤様 写真右:木本様

※以下、敬称略

フルリモートでの営業育成のため、お客様の声に着目

Q.貴社の事業内容とご担当の業務を教えてください。

木本:弊社は企業のオペレーション改善に貢献する「Teachme Biz」「ハンクラ」や、コンサルティングサービスを提供しています。私はCREATIVE SURVEY導入当初はTeachme Bizのプロダクトマーケティングマネジャーを務めており、現在は社長室に所属しています。

加藤:私はCREATIVE SURVEY導入当時はフィールドセールスのマネージャーをしており、現在は営業部の中のセールスOPSという部門で営業部全体の生産性向上に取り組んでいます。CREATIVE SURVEY for Salesforceの活用を広げるためのプロジェクトにも中心メンバーとして携わっています。

Q.CREATIVE SURVEY for Salesforceの導入に至った経緯について教えてください。

木本:導入当時から現在もですが、会社として重要な改善指標として「有効商談化率」「受注率」「マーケティングセミナーのSQL化率」の3点がありました。

加えて、当時コロナ禍ではありましたが、事業が順調に推移し営業担当者の人数が2〜3倍程度に増加したタイミングでした。しかし、これまでに経験したことのないフルリモートという環境では、営業マネジャーの商談同席を中心とした育成手法は負担が大きく、十分な成長機会を提供できていないことに課題を感じていました。

先ほどお伝えした有効商談化率・受注率・SQL化率の向上スピードを早めるためには、新人が早期に育ち、売上に貢献できるようになることが非常に重要です。そこでこの課題の解消の方策を他のチームのマネージャーなどを交えて相談していた中であがったひとつのアイデアが「サーベイを用いてお客様の声を聞く」というものでした。

お客様からのフィードバックやお声から新人自身が学べることもありますし、マネージャーがその情報をもとにフォローをすることもできます。また、商談時に得られなかった有益な情報を得られることもあるのでは、という考えからサーベイの導入が決定しました。

CREATIVE SURVEY for Salesforceは、弊社が日頃顧客管理に利用しているSalesforceと連携できるアンケートツールであり、営業促進の活用事例も多数あったため、効果の想定がしやすかったことが決め手になり選定に至りました。

Q.CREATIVE SURVEY for Salesforceをどのように活用していますか?

木本:現在は、一次商談前後におけるヒアリングや、セミナーでのアンケートに活用しています。

商談前のヒアリングは、アポイントを獲得したタイミングでインサイドセールスからお送りし、商談後は担当したフィールドセールスからお送りする形です。

回答内容に応じ迅速にフォローアップできるよう、部内の体制を構築

Q.商談前後のヒアリングについて、詳しく教えてください。

加藤:基本的には商談前に、インサイドセールスがお電話で商談に向けた事前ヒアリングを行いますが、そこで聞けなかった項目をアンケートの形式でお客様にご回答いただいています。送付はSalesforce上のアンケートコンポーネントのボタンから簡単に送付できるようになっています。回答内容はSalesforce上の商談レコードに自動で紐づくので、その情報をフィールドセールスのメンバーが確認し、商談に向かっています。

商談後は、基本的には当日にお礼メールと合わせてアンケートURLをお送りする運用にしています。お客様が回答するとSalesforce上に回答結果が届くので、営業担当者はその情報をSalesforce上で確認し、その後の動きにつなげるようにしています。

しかし一部でアンケートの送付漏れなどが発生してしまうので、送付していない商談のリストをSalesforce上で抽出できるように設定し、送っていない場合にはアラートを出して担当者に送付を促す仕組みを整えています。

Salesforceで作成した未送信アラート

お客様からの回答率についてもメンバーごとに把握できるようにしているのですが、情報を元に社内調査をしてみると、回答率が高いメンバーは商談内でアンケートの回答を呼びかけるといった工夫をとっていることがわかったので、効果的な取り組みはチーム内で共有しています。

木本:特にオンライン商談時に多数の参加者がいらっしゃった際には、商談中に全員の反応を把握することが難しいため、商談後のヒアリングが非常に重要になります。そのため、商談の冒頭からアンケートへの協力をお客様に対してお願いするメンバーもいます。商談のフィードバックをください、という形でお送りしているので、メンバーにとって大きな学びの場となっています。

加えて、導入プロセスに関して稟議を上げたい、導入手続きを進めたいといった選択肢を選ばれた方や、導入時期に関して早いタイミングを回答された方については、より早めに手厚くフォローするべきだと考えているので、そういった回答があった場合は私やセールスのマネージャーにも通知が届くようにしています。お客様の関心度や緊急度に合わせて対応ができるよう、部内でのフォローアップ体制も構築しています。

商談後ヒアリングのアンケート画面

Q.セミナーアンケートの活用について、詳しく教えてください。

木本:新規既存を問わずセミナーを行っていて、オンラインでの開催が中心になるので、最終スライドに二次元バーコードを掲載したり、チャット欄でURLを共有したりして、アンケートに回答していただいています。

回答は、一時的には結果公開URLやローデータのダウンロードも活用しながら確認していますが、CREATIVE SURVEY for Salesforceは申込時のメールアドレスをキーにSalesforceのキャンペーンを作成し集計できるので、キャンペーン上でも確認しています。それぞれ回答内容に応じて、新規顧客に対してはインサイドセールスが動き、既存顧客に対してはカスタマーサクセスやコンサル部門が対応するというフローを組んでいます。

Account Engagement (旧Pardot)のフォームの活用も考えていましたが、シチュエーションにあわせて質問項目を設定する必要がある場合、後々に使用しない項目が残ってしまうため、その点を解消できるCREATIVE SURVEY for Salesforceを活用しています。

商談後の答え合わせができるのは今までにない感覚

Q.CREATIVE SURVEY for Salesforceを導入したことで、どのような効果を感じていますか?

木本:商談前後のヒアリングでは、特に商談後にフィールドセールスからお送りしている商談後アンケートへの回答率が高く、65%を記録しています。実施前は商談前の方が回答率が高いと想定していましたが、商談後の方が回答率が高かったのは驚きでした。

導入時は、現場でちゃんと送信されるかも心配事項でしたが、送信自体が簡単だったので、予想以上に早く送信率を上げることができて安心しました。

導入開始後3ヶ月の商談後アンケートの送信・回答状況

加藤:フィールドセールスのプレイヤーとしては、商談の答え合わせができるようなイメージで今までにない感覚を得ています。

木本:商談の質の観点でも、回答の有無によって商談が次に進んでいるパーセンテージや成約率に1.5倍ほどの違いがありました。アンケートが商談の質を高めたというよりは、前向きな方が回答してくれているのではないか、という見方ももちろんできますが、少なくとも回答してくれた方は優先的に対応するべきという1つの良いフラグになっていると考えています。

導入して1年ほど経った時期から過去最高水準の受注数を6ヶ月連続で更新し続けることができていました。導入当時育成に苦労していた新人メンバーたちが1年程度経ち主力になりつつあるので、お客様の声を起点に育成の課題を解消し、メンバーのスキルの標準化や底上げといった次のステップに進めているという実感があります。これは大きな成果だと思います。

Q.CREATIVE SURVEY for Salesforceの使い勝手はいかがでしょうか?

加藤:第一に、アンケートの作成が非常に楽なツールだなと感じています。加えて、見た目が良く、回答しやすいフォームが作れるので、回答率の高さに好影響が出ているのではないかと思います。

木本:送る側の使い勝手も良かったので、すぐに送信が当たり前になり、社内の定着に向けて進めやすかったなと思います。

また、Salesforceで情報の管理や通知ができるのは大きいと感じています。これがCSVやスプレッドシートのみであれば、商談所有者と紐づけて担当者に通知するといったことができないので、業務の効率化や標準化のために重要な点だと考えています。

導入時には、AppExchangeでの連携などについてもクリエイティブサーベイのカスタマーサクセスの方と相談しながら実装を進めることができ、比較的スムーズに運用をスタートできました。日本語でスムーズに対応いただけるのが良いなと改めて感じましたし、AppExchangeは弊社も提供していて複雑さがあることを認識していたので、その点をしっかりサポートいただけて心強かったです。

Q.今後、CREATIVE SURVEY for Salesforceを使ってやってみたい施策はありますか?

木本:弊社のバリューのひとつにWith the customerを掲げています。お客様の声をしっかりと聞きながら各業務を推進していくというのが、今後も大きなポイントになると考えています。

その上で具体的には、セミナーアンケートの集計をよりSalesforceに集約させ、工数を削減したり、インサイドセールスと失注したお客様とのコミュニケーションに活用したいと考えています。加えて、商談後のアンケートにおいて特に受注予定日の項目について、商談内容との照らし合わせを行い、フォローアップに反映する取り組みに注力していきたいです。

社名
株式会社スタディスト
事業内容
マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」および実行力向上支援システム「ハンクラ」の開発/販売、生産性向上に関するコンサルティング、研修事業等
従業員数
187名(2023年09月01日現在)

※ページ上の各種情報は2023年12月22日時点のものです。