Salesforceに回答を一元化。データ活用促進で営業活動のスピードアップや休眠顧客の復活を実現

株式会社日立製作所

  • マーケティング
  • 製造・メーカー
  • 課題

    • 各アンケート施策実施後の回答データの管理がバラバラで、全社でデータを活かせない状態だった
    • 海外のアンケートシステムはセキュリティ面の不安が多く導入できなかった
  • 施策

    • アンケートの回答データをSalesforceに集約しデータを一元管理
  • 結果

    • 営業がリアルタイムにデータ閲覧できるようになったため、営業活動のスピードアップに繋がった
    • 顧客との接点を増やすことでリードの活性化に繋がった

日立製作所様は、1910年の創業から110年あまりの歴史を有する総合電機メーカーです。現在はこれまで培った制御技術(OT)と情報技術(IT)とを組み合わせて、お客様や社会の課題解決に貢献する社会イノベーション事業を推進しています。

同社では様々なアンケート施策を一元化するためにSalesforceと連携するアンケートシステムとしてCREATIVE SURVEY for Salesforceを導入し、デジタルマーケティングや営業活動の促進等に注力しています。導入の経緯や活用方法、得られている成果などについて、デジタルマーケティング統括本部の佐藤様、加瀬様、貝沼様にお話を伺いました。

写真左:貝沼様 写真中央:加瀬様 写真右:佐藤様

※以下、敬称略

導入の決め手はセキュリティの高さやSalesforceとの連携性

Q:貴社の事業内容とご担当の業務を教えてください

加瀬:弊社は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進している企業で、お客様のDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」の3つのセクターで事業を行っています。

その中のデジタルシステム&サービス営業統括本部において、2022年度にデジタルマーケティング統括本部という組織が立ち上がりまして、私たち3名はこの部に所属しています。

佐藤:私たちのチームはお客様のデータベースを保有しておりまして、私はその全体管理を行っています。

貝沼:加瀬と私は産業や金融などの業種ごとのビジネスユニット と連携して、MAやSFAを活用したマーケティング施策の策定・実行、および、マーケティングオペレーションの構築を担当しております。

Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceを導入した経緯と選んだ決め手を教えてください。

加瀬:デジタルマーケティング施策の取り組みの中で以前からアンケート施策は実施しておりましたが、紙で行っていたり、担当ごとに違う方法で実施していたりという状態でした。一つひとつのイベントごとに閉じられた繋がりのない施策となってしまっていて、お客様からいただいたご意見やご意向などが会社全体で把握できていないことに課題を感じていました。

一時期、MAツール上でアンケート回答を受け付けたこともあるのですが、仕様上どうしても質問を絞らなければならないなどの制約が多く、このようなアンケートを今後社内で多数展開していくのは好ましくないということで、MAツールとは切り分けたアンケートシステムの導入を検討することになりました。

佐藤:導入検討する際に一番重要視したのはセキュリティの部分です。

弊社はMicrosoft Formsの社内向けアンケートでの利用実績があります。しかし、セキュリティ面への不安から社外利用はNGとされているので我々の施策では使用できませんでした。また海外のアンケートシステムも検討していたのですが、やはりセキュリティについての要件がクリアできず、加えて何か問題が発生した際のサポート体制にも不安がありました。

そんな中、クリエイティブサーベイが開催しているセミナーに参加したところ、いろいろと利用の幅もあり使えそうだなと感じたので検討を進めたという流れになります。 アンケートシステムを選ぶ際の要件として、セキュリティ面の他にサポートがしっかりあることや誰でも簡単に作成できることなどもあげており、CREATIVE SURVEYはそれらすべてを満たしたシステムであったので導入が決定しました。また、営業が使用しているSalesforceとの連携性に優れている点も決め手のひとつでした。

パラメーター付与で回答者を識別し、Salesforceのリードに回答を自動連携

Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceはどのようなシーンで活用されていますか?

加瀬:一番多いのはセミナーや展示会後に実施するアンケートです。お客様の興味や検討度合いをお聞きしてお客様のフォローアップに繋げています。

貝沼:セミナーや展示会後のアンケートは、コンテンツの内容の効果検証に関する質問も入れており、次回以降のコンテンツ作りに役立てています。

佐藤:弊社のブランディングチームと連携した施策で、“ブランディングサイトの定点観測”と称したリードの活性化を目的としたアンケート施策も実施したりしました。

Q:各施策についての運用フローや回収した回答結果の活用について教えてください。

加瀬:例えばWebセミナーの場合、セミナー終了15分前くらいに参加者に対してメールでアンケートURLをお送りしています。CREATIVE SURVEY for Salesforceは、アンケートURLに回答者を識別できるようなパラメーターを付与できるので、その機能を使ってお客様に個人情報をご入力いただかなくても良い設計にしています。

回答データはお客様が回答した瞬間にSalesforceのリードの行動に自動的に連携されるので、弊社担当がその内容を確認し、適切なフォローアップするという流れをとっています。

この自動連携については日頃Salesforceを利用しているメンバーにとっては導入したメリットが大きく、営業活動のスピードに繋がっています。

貝沼:オフライン展示会「リテールテックJAPAN」への出展時にアンケートを取った際は、QRコードをご提示してその場でお客様のスマートフォンで読み取っていただきご回答いただきました。

アンケートでは細かな個人情報をご入力いただくのはお客様のお手間なので、その展示会の来場者IDのみご入力いただき、後日展示会の運営会社から届く来場者リストとアンケート結果をCSVデータなどで突合して個人の識別を行いました。 またWebアンケートにすることで回答内容をリアルタイムに閲覧できるので、今回来場しているお客様がどんなことに興味関心をお持ちなのかをすぐに確認でき、会期中にご説明内容を変更するなどの柔軟な対応ができるようになったと現場からは喜びの声があがってきました。

リテールテックJAPANの来場者アンケート

佐藤:リード活性化を目的としたアンケートは、過去に接点があった方の中で12ヶ月アクセスがないお客様を対象にして3ヶ月に1度の頻度で実施しています。アンケートの内容は、現在弊社が取り組んでいるトピックをご紹介した上でそれについてどう思ったか、といったブランディング調査のようなものです。

このアンケートは、暫くデジタルな動きが無い顧客をアクティブな顧客にすることを目的としてはじめましたが、近頃では日立のファンを増やすことを目的に広く情報発信なども行っております。 休眠顧客のアクティブ化について一定数の実績がありましたし、お客様が弊社に対してどう感じているのかをブランディングチームにフィードバックすることもできるようになり、複数部門に渡ってアンケート実施の効果を感じております。

紙からデジタルへのシフトに大きな効果を実感

Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceを導入して、どのような効果・メリットがありましたか?

佐藤:営業からの依頼を受けてアンケート施策を行うこともあるのですが、その際、CREATIVE SURVEYのシステム上で見られる回答結果閲覧のダッシュボードを営業に簡単に共有できる機能については、営業からも好評です。リアルタイムに回収状況を把握でき、即座に個別のお客様に対してアクションがとれるところも導入して効果を感じている点のひとつです。

加瀬:アンケートが紙からデジタルに変わったというのは大きな効果があると感じています。例えば紙アンケートの場合は回収したあとはロッカーに何年も保管されてしまって、あとから閲覧することはほとんどなくなってしまいますが、Salesforceにデータが溜まっていくので、このお客様あの時にどう回答していたのか、というのを簡単に振り返れるのはCREATIVE SURVEY for Salesforceを導入したメリットであると実感しています。

デジタルマーケティングという意味合いでも、アンケート回答とその他の顧客情報を一元管理できるようになったので、データをどんどん溜めていき、案件をしっかり作って受注に繋げていけるように活用を進めていきたいですね。

ブランディング調査の画面と結果閲覧用ダッシュボード画面

Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceの使い勝手はいかがでしょうか?

佐藤:簡単にGUIでアンケート作成が行える点はかなり使いやすくて良いと感じています。ボタン操作だけでいろいろなパターンの質問文のパーツを取り入れられる構造や、回答結果によって次の質問を出し分けるような分岐設定も簡単な操作で行うことができるのは素晴らしいなと思います。

加瀬:私も基本のアンケート操作については簡単に行えて良いと感じています。Salesforce連携については、弊社内の別部門が管掌している為、私たちのチームだけでは進め難い状況があります。そういった時にはカスタマーサクセスの方のサポート体制があるのは大変ありがたいですね。細かな部分も相談にのっていただけるので感謝しております。

Q:今後、CREATIVE SURVEY for Salesforceを使ってやってみたい施策はありますか?

貝沼:リード送客の機能はぜひ使ってみたいと思っています。リード獲得経路がMA以外の場合は連携がスムーズではないので、CREATIVE SURVEY for Salesforceの機能を使ってアンケート回答があった際に新規リードを立てるといったこともやっていきたいです。

加瀬:私は、まだ社内には、紙のアンケートだったり別の方法でお客様の声を集めている部門があったりという面が残っているので、それをひとつに集約して会社全体としてデータ活用を促進していきたいと考えています。 佐藤:CREATIVE SURVEYでは診断コンテンツといったアンケート以外の設計もできるので、「日立のソリューションのこれが最適ですよ」とご提案できるような施策ができると面白いのではないかと思っています。

社名
株式会社日立製作所
事業内容
データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進。「デジタルシステム&サービス」、「グリーンエナジー&モビリティ」、「コネクティブインダストリーズ」の事業体制のもと、ITやOT、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決。
従業員数
29,485名(2022年3月末現在)

※ページ上の各種情報は2023年8月25日時点のものです。