顧客基盤とCREATIVE SURVEYを連携。顧客一人ひとりの理解を深め顧客ロイヤリティの向上に活用

ビッグローブ株式会社

  • カスタマーエクスペリエンス
  • IT・情報通信
  • 課題

    • 自社開発のシステムでは、機能的な制限が多くアンケートで顧客理解を深めることが難しかった
  • 施策

    • 自社の顧客基盤との繋ぎ込みを行い、アンケート配布から回答収集、収集後のデータ活用までを自動化
    • アンケートだけではなく、顧客調査やキャンペーン、回線工事の日時希望フォームなど多数の顧客接点で施策を実施
  • 結果

    • カスタマイズされたアンケートでバイアスの少ない正確な顧客の声を集めることが可能になった

ビッグローブ株式会社様は、インターネット黎明期の頃からサービスプロバイダ―として事業を行う老舗の通信事業者で、光回線の提供に加え、モバイル回線の提供、ニュースなどの情報ポータルサイトも運営しています。

同社は、既存顧客に向けたポイント贈呈を伴うアンケートや、キャンペーンの応募フォームなどに『CREATIVE SURVEY』を活用しています。導入の経緯や活用方法、得られている成果について、経営戦略部マーケティング統括グループの山下様、岡田様にお話を伺いました。

写真左:岡田様 写真右:山下様

※以下、敬称略

お客様の声を深く理解するため、クラシカルなシステムを刷新

Q:貴社の事業内容とご担当の業務を教えてください。

山下:弊社はNECのISP事業から発足し、分社化や株主の変更を経て現在の形となっています。光回線やモバイル回線の提供をはじめ、ポータルサイトなども手がけています。

私たちは顧客ロイヤリティの向上により事業収益を最大化させることを目的に、調査分析・商品企画・CRMなど、幅広い業務に従事しています。

岡田:同時に、他のマーケティング活動を行う部門に対してリテラシーを上げる役割や、その活動を行う上でのインフラ構築の担当もしています。

山下:私は前職が調査会社だったこともあり、現在メインとしては市場や顧客の調査・アンケートを行いインサイトを得るといった一連の業務に携わっています。その他にも、マーケティング施策の実施や、ツール導入を担当することがあり、CREATIVE SURVEY導入時も私が担当していました。

岡田:私は社内でツールを使用する際の事務局(利用の窓口)を主に担当しています。弊社では各施策を実施する社員が直接ツールを使う場面が多く、アンケートの実施に関しても、我々がとりまとめながら、各部門で直接触ってもらっています。そのため、利用時のサポートやルールの整理を行い、よくある質問についてのQAを作成したり、機能要望をまとめてサポートに繋ぐ役割を担っています。

Q:CREATIVE SURVEYを知った背景を教えてください。

山下:元々弊社では、20年ほど前に自社開発したアンケート応募システムを使用していました。当時、キャンペーン応募フォームを主としてつくられたもので、使い勝手が悪く、UI/UXの観点でも、非常にクラシカルなシステムでした。

通信業界は商材がコモディティ化しており、企業都合でマーケティングを発想することが間々あります。だからこそ、この業界でマーケティングを行う上では、お客様の声を深く理解し、その求めていることを製品やサービスにフィードバックしていくことでお客様の期待にお応えしていくという姿勢が、自社の成長を考えた場合も必要不可欠だと考えています。そのため、マーケティング・マネジメントの策定など、様々な戦略や施策の企画・意思決定をする際に、精緻なお客様の声を簡易に手に入れることは大前提でした。

しかし、自社開発のシステムでは設問設計をする際の制約が多く、それが難しいと感じていました。

そこで、システムの刷新を考えていた際に、Salesforceの営業担当者の方に相談したところCREATIVE SURVEYの紹介をいただいたのがきっかけです。

Q:選定の際にはどのような要件がありましたか?

山下:自社開発のシステムでは、例えば「りんごとみかんのどちらが好きか?」という質問をしたとき、りんごと答えた方はQ2へ、みかんと答えた方はQ3へといった質問の出し分けの機能がなかったり、選択肢のランダマイズが難しかったりと、回答バイアスを制御するような機能がありませんでした。そのような基本的な機能に加えて、集計結果のビジュアライズや、弊社の既存のシステムとの繋ぎ込みといった要件をクリアできるシステムを探していました。

また、お客様の個人情報を取り扱うことも多いため、セキュリティに関しては非常に細かい要件がありました。そのあたりに関しては、弊社の開発部門と粘り強く協議していただいたおかげで社内基準をクリアすることができたので大変感謝しています。

100件に迫る施策で顧客の理解を推進

Q:CREATIVE SURVEYをどのように活用していますか?

山下:市場理解や顧客理解につながる調査やキャンペーンの応募フォームなどに利用しています。

加えて、ロイヤリティ向上のためのCRM施策においては、回答していただいたお客様にポイントを進呈するためのアンケートフォームとしても活用しています。

岡田:その他には、回線工事の希望を受け付ける申し込みフォームとしても利用しています。工事候補日のなかから希望日を入力してもらい、手配に繋げるフローができています。

Q:CREATIVE SURVEYを活用した施策はどれくらいの規模になりますか?

岡田:現在走っている施策の件数でいうと、30件ほどにのぼっています。過去のものを含めた導入以降の累計としては、100件弱になります。

その中でも大規模な施策の実績として、回線利用者を対象としたアンケートの配信を行い、2週間ほどで3万件ほど、最終的には4万件弱のエントリーを集めたものがありました。

Q:アンケートを実施するまでのフローを教えてください。

岡田:アンケートは、メールを中心にお客様とコミュニケーションをとっています。例えば、顧客調査を行う場合は、自社のシステムで対象のお客様の絞り込みを行いメールで配信しています。また、工事の申し込みやキャンペーンについては、HP上でURLを掲載するなどといった導線で収集をしています。

山下:会員向けのアプリでも、URLを表示して誘引することがあります。会員に答えていただく際には、回答前にログインをしていただき、CREATIVE SURVEYに紐付けたIDを渡して、会員情報と回答内容を紐付けています。

基盤システムと連携し、回答と顧客の体験を結び付ける

Q:回答データはどのように活用していますか?

山下:例えばCRMの施策では、お客様の認知や興味を質問し、興味が高そうな方には関連するサービスのご紹介をするなど、1to1マーケティングにも活用しています。

市場や顧客の調査を実施した際には、様々な意思決定に利用しています。並行して、定点で顧客満足度調査も行っているため、サービスへの好意度や継続意向を伺うことで、顧客ロイヤリティの効果観測もしています。

また、お客様のライフスタイルやパーソナリティなどのサイコグラフィックへの理解を深めることで、新サービスのコンセプト設計や商品企画にも反映しています。

岡田:回答データの連携の観点では、一定の定義を行い、Webhookで弊社のシステムに飛ばしています。その先で他ツールとの連携も行うことで、メール送信やポイント付与を実現しています。こういったデータの扱いについては、クリエイティブサーベイのカスタマーサクセスの方にご協力いただきました。

Q:CREATIVE SURVEY を導入して、どのような変化がありましたか?

山下:元のツールで課題としていた作成や回答の煩雑さは完全に解消されました。フォームを直感的に作れるので、社員の工数を大幅に削減できました。また、フォーム画面のデザインも自社開発のシステムと比べてスタイリッシュになり、質問の出し分けなどもできるようになったことから、お客様ご自身で質問に回答する負荷が大幅に下がり、回答率も大きく改善しました。

岡田:作成者が作りやすいという点は大きく変わったところだと思っています。以前のツールでは変更を反映するのに時間を要したり、プログラムを必要としたりする部分もありました。CREATIVE SURVEYでは、豊富なテンプレートを使用して、自分で打ち込んで、すぐにプレビューで確認し、改善して、といった作業がスムーズにできるというのは大きな進化だと思っています。

山下:さらに、リサーチャーの視点でいうと、以前のツールでは回答にバイアスがかかるようなアンケート画面になっていました。例えば、選択肢の順番をランダマイズできないと、どうしても上の選択肢が選択されやすい傾向にあります。CREATIVE SURVEYではその点も解消され、正確な顧客理解ができるようになりました。

Q:CREATIVE SURVEYを使ってみた所感を教えてください。

山下:導入当初、専任のカスタマーサクセスの方にオンボーディングのミーティングを実施していただいた点はとても良かったと思います。ただ、オンボーディングがなくても簡単に使いこなせるくらいすごく使いやすいUI/UXだったのには驚きました。

岡田:グラフィカルでわかりやすく提示してくれますし、定義のようなロジカルな部分にもしっかりと対応してくれる高機能なシステムだと思っています。

山下:社内での活用においては、岡田さんが担当している事務局のマニュアルの存在も大きいと感じています。

岡田:基盤システムとの作り込みの関係で独自のルールがあったりするので、社内で様々な担当者がアンケート作成を行うことを想定して社内用マニュアルを作成しました。作成にあたって細かい確認事項が発生した際は、クリエイティブサーベイのカスタマーサクセスの方にたくさん質問を投げたのですが、即座にレスポンスをいただけたのでとても助かりました。

Q:CREATIVE SURVEYを使って、今後実現したいことはありますか?

山下:今後は、診断やクイズといったお客様の興味をより惹くようなコンテンツを提供していきたいと考えています。そのためには、社内全体にCREATIVE SURVEY でできることをさらに深く認知していただく必要があると思うので、そういった部分を進めていきたいです。

社名
ビッグローブ株式会社
事業内容
インターネット等のネットワークを利用した情報サービスの提供および、これに付帯または関連する一切の業務
従業員数
約550名

※ページ上の各種情報は2023年7月27日時点のものです。