株式会社パソナ様は、1976年に創業した人材派遣業界のパイオニア企業。「人を活かす」という企業理念のもと、幅広い人材サービスを展開しています。
2016年から企業の健康経営を支援する事業に乗り出している同社では、施策の一つであるWeb調査サービスの運用に『CREATIVE SURVEY』を導入し、健康経営の課題・効果の見える化を実現。クライアント企業の健康リテラシー向上に結びついているといいます。
導入した目的や選定理由、運用フローなどについて、メディカル健康経営本部 メディカルドゥタンク事業部 部長 田澤様と同事業部 健康増進チーム チーム長 日下様にお伺いしました。
※以下敬称略
課題別の多彩なサービスで企業の健康経営をサポート
Q:最初に、メディカル健康経営本部についてご紹介いただけますか
田澤:メディカル健康経営本部は2016年12月に創設された部門で、企業の健康経営をサポートする様々なサービスを開発・提供しております。
健康経営とは、「従業員の健康づくりが会社の業績向上や持続的な成長に大きく貢献する」という考えのもと、企業が戦略的に従業員の健康維持・増進に取り組む経営手法です。
これまで、企業による従業員の健康サポートは法令で定められた健康診断など福利厚生の一環で行われる施策が一般的でしたが、健康経営では従業員の健康づくりの取り組みを「投資」と捉えて体系的に実践します。
健康経営はコロナ禍において重要性がさらに高まっており、推進する企業が増えている状況です。
メディカル健康経営本部では主に4つの事業(※)を展開し、企業様の健康経営のステージや課題に合わせた伴走型の多彩なサービスを提供しております。
※産業保健サポート事業/健康経営推進サポート事業/ウェルネスサポート事業/女性の健康サポート事業
※パソナ:健康経営支援サービス
https://www.pasona.co.jp/clients/services/healthcare.html
例えば「健康管理」のステージでは、健康診断・ストレスチェックの実施サポートや保健師・看護師・産業医の紹介、健康管理室の運営代行などを行い、休職・離職の防止につなげています。
「健康増進」は労働生産性の向上を目的としたステージで、従業員の生活習慣を改善して健康づくりを推進する取り組みを行います。具体的には、オンラインの健康セミナーやEラーニングなど、従業員の健康リテラシーを向上させる施策です。
Q:お二人はどのような業務を担当されていますか
田澤:私と日下はメディカル健康経営本部のメディカルドゥタンク事業部に所属しております。ドゥタンク(Do Tank)は、シンクタンク(Think Tank)に「自ら行動する(Do)」という意味を込めた弊社の造語です。
メディカルドゥタンク事業部では、健康経営まわりのサービス開発やマーケティング、営業企画、クライアント企業ごとのプロジェクト運営などを全般的に担っており、私は事業部全体を統括する部長をしております。
日下は、健康増進領域のサービス開発・運営を担う健康増進チームの責任者です。
健康経営の課題・効果を可視化するWeb調査サービスを開発
Q:CREATIVE SURVEYの主な用途・導入経緯についてお聞かせください
日下:主な用途は、健康増進サービスの一つである『ライフスタイル調査(※)』です。
ライフスタイル調査は、従業員の生活習慣の課題を把握するために提供・実施している独自サーベイです。生活習慣にまつわる27個の設問で構成されており、回答結果を即時スコア化してフィードバックする流れとなっています。スコア算出のロジックは大学の先生など専門家監修のもとで構築しました。
日下:私たちがライフスタイル調査を構想したきっかけは、企業が健康経営を持続的に行うには「健康経営の効果の見える化」が必要だと考えたことでした。
健康経営事業の立ち上げ当初に企業の取り組み状況を調べたところ、従業員向けの健康施策の多くはプログラムやセミナーの実施にとどまっており、生活習慣の実態把握や施策の効果検証にまで踏み込んでいるところは少ないことがわかりました。
そこで、Webアンケートを軸としたライフスタイル調査のサービス開発を構想しました。
とはいえ、自前でアンケートシステムを構築するには膨大な時間・コストを要するため、アンケートツールを導入することに。数種類のツールをピックアップしてデモなどを試しながら検討した結果、CREATIVE SURVEYにたどり着いたというのが経緯です。
※パソナ:ライフスタイル調査
https://www.pasona.co.jp/clients/service/healthcare/servs/life-style/
診断結果を即時スコア化・フィードバックでき、操作性・デザイン性に優れたCREATIVE SURVEYを選定
Q:CREATIVE SURVEYを選定した理由を教えてください
日下:CREATIVE SURVEYを選んだ理由はいくつかあります。
まず、回答データを即時スコア化・フィードバックするロジック構築ができる点。ライフスタイル調査は生活習慣・健康リテラシー診断ができるところが大きな特長なので、条件を設定してスコア化できる機能は重視したポイントでした。
また、アンケートを作成・配信する操作の容易性や、回答したくなるようなデザインも他社ツールより優れており、CREATIVE SURVEYを選定した決め手となりました。
Q:ライフスタイル調査の内容や実施フローについて
日下:現在、ライフスタイル調査は多くの企業に導入頂いており、配信数は企業規模によって500~2万程度です。
アンケートは運動・食事・睡眠・嗜好の4つのパートに分かれていて、それぞれ普段の行動や意識について確認する内容となっています。クライアントごとに4~5問のオリジナル設問を追加することも可能です。
サービスの実施フローとしては、まず調査の事前案内を送付し、対象者一人ひとりに回答用の個別URLを生成。回答用URLはクライアントからご提供いただいた社員リストを元にメール配信ツールで配信します。
アンケートはPCやスマートフォン、タブレットで回答することができます。回答後は即座にスコアとアドバイス集のリンクが表示され、設問ごとの解説をチェックできる仕組みです。
診断結果については、「あなたは会社全体で何位です」といった社内での位置づけを把握できるスコアメールを別途送付。調査後にeラーニングで改善アクションを学べるオプションサービスもあります。
そして、CREATIVE SURVEYで取得したアンケートの回答データはBIツールに連携・分析し、レポートを作成してクライアントに報告・フィードバックするのが全体の流れです。
また、クライアントにはアンケートの結果共有用URLを発行・提供しているため、そこから回答状況を随時確認していただいています。
Q:CREATIVE SURVEYを他の用途に使用することはありますか
日下:主な用途はライフスタイル調査ですが、クライアントや弊社派遣スタッフに健康経営に関するアンケートをCREATIVE SURVEYで実施することもあります。
そのアンケートは基本的に他社ツールで実施しているのですが、見た目がやや単調で設問数が多いと途中離脱が懸念されるため、調査によってはデザイン面で回答者を飽きさせない工夫が可能なCREATIVE SURVEYを使用している状況です。
ライフスタイル調査サービスが健康経営推進の道しるべとなり、クライアント企業の健康リテラシーが向上
Q:CREATIVE SURVEYを用いたライフスタイル調査について、クライアント企業の評価はいかがですか
日下:クライアント企業からは「生活習慣や健康意識がスコア化され、個別のアドバイス集が表示されるところがわかりやすい」「データを活用しやすい」といったポジティブな評価をいただいております。
回答しづらいなどのネガティブなフィードバックは今のところ受けていないため、回答者側のユーザビリティは問題なく、どの企業様もスムーズに実施できているものと思われます。
Q:ユーザーのお立場から、CREATIVE SURVEYについて率直な感想をお聞かせください
日下:CREATIVE SURVEYは、スコア計算・表示のロジック構築ができるところが他社ツールにはない優れた特長だと思います。
回答の選択肢に画像を挿入できる点や、デザイン面でプラスαの表現がしやすい点、回答結果がリアルタイムでグラフ化される点も非常に便利です。
加えて、クライアントに結果公開用URLを提供することでリアルタイムに結果共有ができるため、回答の進捗状況や回答率を都度報告する手間・タイムラグを省けます。
田澤:ライフスタイル調査の運用にCREATIVE SURVEYを使用したことで、健康経営の課題や成果を定量・定性の両面から把握できるようになりました。
実際に一年間継続的に取り組まれた企業では、運動・食事・睡眠など6つのスコアおよびトータルスコアが向上し、従業員の生活習慣改善や健康リテラシー向上に着実に結びついています。
その意味で、ライフスタイル調査はクライアント企業の健康経営を推進する道しるべとして貢献できていると自負しております。
今後もライフスタイル調査を中心にCREATIVE SURVEYを活用し、様々な企業の健康経営をサポートしていきたいです。
※ページ上の各種情報は2021年8月17日時点のものです。