タイガー魔法瓶株式会社様は、2023年に創業100周年を迎える生活用品総合メーカーです。炊飯ジャーや電気ポットなどの調理家電のほか、魔法瓶、ステンレスボトルなど生活に密着した商品を幅広く手掛けています。
同社では、商品の購入者アンケートにCREATIVE SURVEYをご活用いただいています。
導入のきっかけや運用方法、アンケートデータの活用方法などについて、ソリューショングループ 商品企画第1チーム マネージャー 南村様にお話を伺いました。
購入者の「生の声」を商品企画に活かしたい
Q:南村様の主な業務内容を教えてください
私が所属する商品企画第1チームは、炊飯ジャーや魔法瓶といった既存カテゴリーの商品企画・開発をする部署です。ニーズの把握から商品化に至るまでを総合的にプロデュースするところで、私はチーム全体の取りまとめ役と炊飯ジャーのブランドマネージャーを務めています。
商品企画はニーズとシーズを融合させながらプロダクト化していくものなので、他部署との連携が欠かせません。企画開発に関わる部署は、開発チームや広報宣伝、マーケティング、デザイン、知財・法務など多岐にわたります。
弊社の掲げるビジョンは「世界中に幸せな団らんを広める」です。日本のみならず海外にも目を向け、私たちの商品・サービスをお届けし、「人の絆を深める食卓」をサポートする。そのために、社内一丸となって商品開発に取り組んでいます。
Q:CREATIVE SURVEYを導入した目的・活用方法を教えてください
商品を購入したお客様の「生の声」を集めて新たな商品企画などに活かすため、CREATIVE SURVEYでアンケートを作成しています。アンケートでは購入目的や商品の魅力度、使用頻度などを選択式でお聞きするほか、フリーコメントでもさまざまなご意見をいただいています。
Q:以前はどのようにお客様の声を集めていたのですか?
2014年にWebアンケートを始めるまでは、商品に添付している「愛用者カード」というハガキでアンケートを取っていました。ハガキに回答を記入し、投函していただく形です。
Webアンケートの導入以降もハガキで回答していただける方は多く、購入年齢層が高い商品では回答者全体の7割をハガキが占めています。ただ、若年層の購入者も多い商品の場合は、ハガキ3割・Web7割と逆転します。
Q: Webアンケートの実施方法やインセンティブについて教えてください
愛用者カードにアンケート用のQRコードを掲載しています。それをスマホで読み取っていただくと、弊社ホームページ内のアンケートポータル画面に飛びます。インセンティブとしては、毎月抽選で10名様に3,000円分のクオカードをプレゼントしています。
Q:Webアンケートの運用方法を教えてください
Webチームと連携しながら運用しています。各商品の企画担当者がフォームを作成してアンケートURLをWebチームに伝え、ホームページ内にリンクを貼ってもらう流れです。アンケートはホームページに掲載しているほぼすべての商品で実施しています。
Q:ハガキの回答はエクセルなどで管理しているのですか?
ハガキでいただいた回答は、担当者がCREATIVE SURVEYに入力し、Webアンケートのデータとあわせて一元管理しています。ただ、ハガキ経由の回答は区別できるようにしています。
クリエイティブワークに注力できる効率的なアンケートツールを求めていた
Q:他社ツールからCREATIVE SURVEY に変更したきっかけは?
直接的なきっかけは、利用していた他社サービスが終了したことです。そのツールは使い勝手が良いとは言えず、もともと不満がありました。フォームの作成に時間がかかって、効率が悪かったんです。
アンケートは基本的に商品(機種)単位で作成・実施しますが、共通する質問も多いです。フォームの転用ができれば作成の手間が省けますが、他社ツールは毎回ゼロベースで作成しなければなりませんでした。
そのため、担当者はフォーム作成にかなりの時間を割かれ、肝心のクリエイティブワークやデータの詳細分析に手が回っていない状態に。このままでは、チームの生産性が下がってしまうという危機感がありました。
会社としても「働き方改革」が進められるなか、アンケート作成のような作業の効率化が求められています。そこで、より重要度が高いマーケティング業務やクリエイティブワークに注力できる効率的なアンケートツールを探していたところ、CREATIVE SURVEYにたどり着きました。
選定時は色々なツールを検討しましたが、CREATIVE SURVEYは作業効率性や費用対効果が高く、我々としても本来の仕事に注力できそうだということで選んだ次第です。
実際に使用してみると非常に動作が軽く、感覚的に作れるのでストレスがありません。前のツールと比べると雲泥の差で、とても使いやすいです。
アンケート結果は社内共有し、次の商品企画や商談の説得材料として活用
Q:アンケートの回答データはどのように社内共有していますか?
関連部署とのミーティングでは、CREATIVE SURVEYの画面を見せながらアンケート結果の受け止めや次の企画の方向性について議論することが多いですね。自動集計のグラフも見やすいので、他部署の人もすぐに議論に入れます。
ハガキだけでアンケートを取っていた時代は、エクセルに入力したデータをメール配信で共有していました。CREATIVE SURVEYでは必要なときにいつでもスムーズに見せられるので便利ですね。私がミーティングなどであまりにも早くデータを見せるので「このシステムは何?」と何人かに驚かれたことがあるくらいです。
Q:他部署の方もアンケート結果に高い関心をお持ちなのですね
はい。アンケート結果については、さまざまな部署から日常的に聞かれます。
例えば、アンケートには色やデザインについての質問もあるため、デザインチームからの問合せも多いです。「どのターゲットに響いているか」「どの色が売れているか」などの結果を共有・議論し、次の商品のデザインに活かしてもらっています。
お客様からの良い評価は、社内のモチベーション向上につながりますね。反対に、改善すべき点や不満点のご指摘は真摯に受け止め、次の商品企画に活かしています。
また、ハガキのアンケートだとフリーコメントの記入スペースが限られますが、Webアンケートであれば文字数制限がなく、多くのご意見が得られるのは大きな利点ですね。メーカーにとって、「お客様の声の見える化」は重要なポイントですから。
企画の立場からすると、アンケートは社内の説得材料として大変有用です。新商品を企画する際、我々が考えた商品コンセプトに対して他部署の人たちは「本当に売れるの?」「ターゲットに響くの?」と疑問を持っています。
その裏付けとなる回答データを提示して「ターゲットにコンセプトが響いている」「ねらい通りに使っていただいている」とフィードバックすると説得力・信頼性が高まります。我々としても、コンセプト通りに商品化すれば売りにつながると自信になりますね。
Q:ほかにもアンケート結果の活用方法があれば教えてください
販売店との商談を後押しする情報源としても役立っています。主に新商品の商談の際、販売店の方から「この機能は本当に必要か」「なぜこの仕様を変更したのか」といったご質問を受ける場面ですね。
そこで、営業担当者が「こういうご意見を反映させました」「ターゲットはこの機能を求めています」とアンケートデータを示すと納得していただきやすく、採用率の向上にも貢献します。
手厚いカスタマーサポートで困ったときでもスムーズに解決
Q:CREATIVE SURVEYのカスタマーサポートについてはいかがですか?
レスポンスも早く、丁寧に対応していただけるので助かっています。こちらが伝えたいニュアンスもきちんと理解してくださるので、どんな内容に対しても適切な回答が得られます。
他社ツールのカスタマーサポートは、やりたいことや困っていることへの理解度が低く、いつもストレスを感じていました。でも、CREATIVE SURVEYの場合は伝えたいことを的確にイメージしてもらえるのでスムーズです。
また、CREATIVE SURVEYの画面上に掲載されている「ヘルプ・サポート」も充実していて、それを見れば解決できるものも多いです。どうしてもわからない場合はカスタマーサポートに頼れるので、二重に安心できますね。
新しい社内システムとのデータ連携も視野に入れ、幅広く活用していきたい
Q:商品アンケート以外にもCREATIVE SURVEYを利用されたことはありますか?
数ヶ月前、試験的に社内アンケートにも利用しました。とてもラクだったので、今後も使いたいですね。これまで、社内アンケートはGoogleのアンケートフォームで実施していましたが、CREATIVE SURVEYのほうが簡単で結果もわかりやすいです。
また、ある商品の特定部分のご意見をもらうために社内アンケートに画像を載せたら、レスポンスがとても早かった。回答しやすい仕様だからでしょうね。
Q:CREATIVE SURVEYで試してみたい施策はありますか?
お客様が気軽に参加できるクイズや診断テストにも興味があります。これまでは購入者を対象にしたアンケートしか実施しておらず、ホームページを訪問してくれた方に広くアプローチしたことがありません。クイズや診断テストであれば、どなたでも参加しやすく、やり方によっては回答データをマーケティングにも活用できます。
Q:今後の展望として、CREATIVE SURVEYで実現させたいことがあれば教えてください
全社的に構築を進めているマーケティングの基盤システムと連携させたいですね。現在、弊社には顧客情報やマーケティングデータを集約するシステムがなく、直販サイトも古いシステムなのでデータ連携ができません。そのため、ロイヤルカスタマーの囲い込み施策などもできていない状態です。
しかし、企業としての競争力を高めるには、新規ユーザーの獲得だけではなく購入者のロイヤリティ強化も必要です。また、IoT技術の導入なども視野に入れると個別のユーザー情報の把握が欠かせませんし、グローバル展開に向けたシステム整備も急がれます。
このような諸々の課題を解決するべく、マーケティング活動のベースとなるシステムを構築中です。新しいシステムとCREATIVE SURVEYを連携できれば、より良い商品・サービスをお客様に提供できるようになると期待しています。
※ページ上の各種情報は2020年2月28日時点のものです。