塾生・保護者用ポータルサイトに個別リンクを設置し満足度調査を実施。回答者の負担減と社内の業務効率化を実現
株式会社早稲田アカデミー
- カスタマーサクセス・サポート
- データマネジメント
- その他
課題
- 回答者の特定のために個人情報を毎回入力してもらうフォームに不満を感じていた
- 回答回収後のアンケート回答者特定作業に多くの工数がかかっていた
- アンケート回答に適したUIの作成ができなかった
施策
- カスタムキー機能を使い生成したユニークな個別リンクをポータルサイト上に表示
結果
- 個人情報を回答していただかなくても回答者が特定可能に
- 回答画面UIが向上し回答率が向上
- 回答者特定作業の工数が大幅に削減
株式会社早稲田アカデミー様は、1975年の創業以来「本気でやる子を育てる」という一貫した教育理念のもと、小学生・中学生・高校生に向けた学習塾を展開している企業です。
同社では、すべての塾生・保護者様を対象にした満足度調査や各種アンケート等にCREATIVE SURVEYを活用しています。導入に至った背景や実際の活用方法、効果などについて、デジタルソリューション部 システム一課 課長 石岡様と同課の森様にお話を伺いました。
※以下、敬称略
社内の業務効率化とお客様の利便性を高めるためにCREATIVE SURVEYを導入
Q:貴社の事業内容とご担当の業務を教えてください。
石岡:早稲田アカデミーは、小学生・中学生・高校生のハイレベル層を対象とした学習塾を運営しています。早稲田アカデミーの他にも個別指導や英語教育に力を入れたブランドも展開しており、2024年2月時点ではグループ全体で188校の校舎を展開しています。
私と森はデジタルソリューション部 システム一課の所属で、デジタルソリューション部は一般的に言われている情報システムの領域や授業動画のようなデジタルコンテンツの制作などを行っています。システム一課はその中でも顧客向けのアプリケーション構築開発や運用を担当していて、社内の業務効率化とお客様の利便性を高めるという2つの側面のミッションを持って業務にあたっています。
森:主な業務としましては、顧客向けのポータルサイトである、「早稲田アカデミーOnline」と、模擬試験の解答用紙を回収するシステムの「早稲田アカデミーEAST」という2つの顧客向けのアプリケーションの開発・運用を行っております。開発自体はベンダーにおまかせしておりますが、要件定義・受入テスト・リリース対応・機能改修・社内調整など、システムにかかわる全般の業務を行っております。
Q:CREATIVE SURVEYを導入した経緯を教えてください。
森:導入前は、アンケート回答者の特定のために、塾生のお名前や通っている校舎名などの個人情報を聞く設問をフォーム内に設ける必要がありました。既に弊社が保有しているお客様の情報を毎回聞くのは失礼であると感じており、その課題を解決する方法を模索していました。同時に、回答率を上げる目的でも個人情報を毎回回答していただく手間は取り除きたいという思いもありました。
以前使用していたアンケートツールに、メールアドレスをキーに回答データを蓄積する機能があり便利に使えるかなと思い運用を模索してみたのですが、弊社のビジネスモデルには不向きでした。
というのも、塾の場合はひとつのご家庭から複数のお子様が通っていることも多く、兄弟姉妹の連絡先メールアドレスをすべて同じメールアドレスでご登録いただく保護者様がほとんどなので、メールアドレスをキーに塾生を特定することが困難でした。
そこで、メールアドレス以外をキーにして塾生を特定できるアンケートツールという軸で新しいツールの検討をはじめました。
石岡:また、ひとつのご家庭で重複するメールアドレスを使用されていること以外にも、入力テキストの制御ができないことで正確な情報が得られず、回答回収後の塾生の特定作業に大変な工数がかかっていたことも課題としてあがっていました。
Googleフォームやいくつかのアンケートツールと比較しましたが、私たちでも簡単に作成できるUIであることや、アンケートのURL末尾にユニークな文字列を付けることで回答者特定ができるカスタムキーという機能があること、さらにはWebhookで回答結果を他アプリケーションへ送信できる機能がある点などが自社開発しているシステムと連携させることで利便性が上がることが想定できたため、CREATIVE SURVEYを導入することに決定しました。
ポータルサイトにアカウント毎に異なるURLを表示し回答者を特定
Q.具体的なアンケートの運用や、回答データの活用方法について教えてください。
森:主に校舎アンケートという年に2回の全校舎の塾生を対象にした満足度調査に活用しています。
弊社では、ほぼすべての塾生・保護者様にポータルサイト「早稲田アカデミーOnline」のアカウントを作成・ご利用いただいており、サイト内のお知らせにリンクを貼る形でアンケートに回答いただいています。
早稲田アカデミーOnline上でお客様がアンケートのリンクにアクセスした際、システムからユニークなカスタムキーを自動で発行し、システム内に保存する仕組みを開発しました。
これにより、弊社のシステム内で顧客情報とカスタムキーを紐づけることができます。アンケートの回答結果をCREATIVE SURVEYで確認し、回答者情報は早稲田アカデミーOnlineの管理画面から確認ができる仕組みを構築しました。
設問内容は、「校舎の事務スタッフの応対品質」「保護者会に対する評価やご意見」「アプリやオンライン授業などのICTサービスに対する評価やご意見」「お子様の勉強に対する意識の変化」「その他気になる点」などの全員共通の質問で、加えて小中学生向け・高校生向け・大学生向けなどそれぞれの年次に合わせた基本質問も設けています。そのほかには、その時期に弊社として聞きたいトレンドやホットトピックも追加で質問しています。
石岡:回答が集まったらCREATIVE SURVEYからCSVで回答データをダウンロードし、集計を担当している部署に共有しているのと、各校舎に対してはカスタムキーと塾生のIDを突合させて塾生を特定できる状態に加工したデータを共有しています。
集計を担当している部署については全体の傾向をまとめて経営陣へ報告したり、関連部署へ結果を共有しサービス改善に役立てたりしています。 各校舎では自分の校舎のサービス改善であったり、内容によっては塾生や保護者様に個別にフォローするなどの対応を行っております。
回答者UIの向上や回答期間中のリマインド対策などで回答率が10%向上
Q:CREATIVE SURVEYを導入して、どのような効果・メリットがありましたか?
石岡:満足度調査については回答率が10%程度上がり、大きなインパクトを感じています。これは、カスタムキーの機能で回答者特定ができるようになり、個人情報を毎回入れなくてよくなったことが起因しているのではないかと思っています。さらには弊社側の回答者特定にかかる工数も大幅に削減されたので非常に助かっています。
また、年に2回開催している全社員が集まる会合で、全体の集計結果をもとに「満足度が高かった校舎」を表彰する取り組みなどもしており、現場のモチベーションアップにも繋がっているように感じております。
森:回答回収状況をリアルタイムに確認できるのもとても役立っています。回答率は弊社の代表も気にしているので途中経過を報告したりもしますし、回答率が芳しくない校舎にはリマインドをお願いし、回答率のアップに努めています。また、回答内容によっては現場ですぐに対応が必要な場合もあるので、締切日よりも前に途中経過を校舎へ共有するという使い方もしています。
Q:他の活用方法についても教えてください。
森:満足度調査以外だと、夏休みなど学校の長期休み期間に行う合宿の際に、塾生のアレルギーなどを把握するための事前健康状態調査アンケートでも活用しています。
石岡:他にも受験後に行う塾生の合格体験記の作成にあたり、掲載することへの同意を得るための同意書の回収に、CREATIVE SURVEYの画像アップロード機能を活用しています。
これまでは紙の同意書にご記入のうえ、紙で提出いただいていたのですが、記入したものを写真撮影し、その写真をフォームにアップロードする形で提出していただけるようになったので、回収の手間や回収した紙をデータ化して記録する工数なども削減され、業務効率化に効果を発揮しています。
Q:CREATIVE SURVEYを使ってみた所感を教えてください。
森:導入前に期待していた、塾生情報特定のための個人情報を毎回入力しなくてもよいフォームの作成や回答率の向上、社内の業務改善などがすべて実現できているので大変満足しております。CSSを編集することでアンケート画面のデザインをカスタマイズできる機能が充実しており、早稲田アカデミーOnlineから遷移した際に違和感のない画面を作成できる点にも非常に魅力を感じています。
また、分岐設定が以前使用していたツールとは比較にならないくらい柔軟に設定できる点も非常に良いと感じています。大学受験コースの塾生だと選択できる科目数が多く、受けている科目も塾生によって異なります。分岐設定を活用して自分が受けている科目についてだけ質問されるフォームにし、無駄な画面表示をなくしたことも、回答率アップに繋がっているのではないかと考えています。
石岡:カスタムキーの機能は弊社にとっては必須機能ですね。これにより塾生情報を都度入力しなくても回答者特定ができるようになりました。
また、カスタマーサクセスの方へご相談する際のやりとりでプレゼントコードという機能を大変便利に使用しています。細かい設定部分でアドバイスいただく際などに、CREATIVE SURVEYのカスタマーサクセスの方に設定していただいたフォームをそのまま弊社の環境で複製し、設定の閲覧ができるので、認識の齟齬なくスムーズにサポートしていただいています。
Q:今後、CREATIVE SURVEYを使ってやってみたい施策はありますか?
石岡:Webhookを使ってより業務改善を進めていきたいと考えています。
現在は回答結果をCREATIVE SURVEY上で閲覧したり、ダウンロードしてCSVで確認したりしていますが、回答結果を自社で保有しているシステムに連携してデータ更新をできるようにしたいです。
森:それが実現すると、未回答者の抽出やリマインド作業も容易になりますし、回答データの蓄積もしていけるのでよりデータ活用が進むのではないかと思っております。
※ページ上の各種情報は2024年5月13日時点のものです。