課題
- LIFULL HOME’Sでは「クライアントの満足度向上」をミッションの一つに掲げ、年に2回の全体調査と顧客接点ごとの経常的なNPS調査を行なっていった。
しかし、顧客との接点の直後に配信できる仕組みがなく、期間ごとの一斉配信の方法では、回答率が低く、回答の精度に課題があった。
- LIFULL HOME’Sでは「クライアントの満足度向上」をミッションの一つに掲げ、年に2回の全体調査と顧客接点ごとの経常的なNPS調査を行なっていった。
施策
- Salesforceと連携したNPS調査の実施
顧客情報管理システムであるSalesforceと連携し、リレーショナル調査もトランザクショナル調査もSalesforce上から最適なタイミングで顧客に送信
- Salesforceと連携したNPS調査の実施
結果
- 回答率の向上
顧客担当者が直接、最適なタイミングで送付することで回答率が向上 - 改善サイクルの最適化
顧客の回答がリアルタイムにダッシュボードで確認でき素早い改善活動を実現
- 回答率の向上
株式会社LIFULL(ライフル)様は、日本最大級の不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)』をはじめ、「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げ、多数の事業を展開している企業です。
同社のLIFULL HOME’S事業本部では、クライアントの満足度向上を目的としたNPS®調査に「CREATIVE SURVEY for Salesforce」を活用し、回答率やアンケートの運用工数が向上したと言います。
システムの選定理由やNPS®調査の運用方法、導入効果について、カスタマーソリューション部カスタマーサポートユニットCS分析グループ グループ長 吉川様と同グループ 三橋様にお伺いしました。
※以下、敬称略
「クライアントの満足度向上」をミッションに掲げ、2種類のNPS®調査を実施
Q:最初に、お二人の所属部署・業務内容について教えてください
吉川:私と三橋は、不動産・住宅情報のポータルサイト『LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)』を運営しているLIFULL HOME’S事業本部のカスタマーソリューション部に所属しています。
LIFULL HOME’Sのお客様は、サイトに情報を掲載いただく不動産会社・工務店などの法人企業(クライアント)と、サイトを利用して住まい探しをする一般消費者(ユーザー)で、BtoBtoCのサービス形態となっています。
カスタマーソリューション部は法人企業の営業を担っており、「クライアントの満足度向上」をミッションの一つに掲げて様々な施策を展開しています。
なかでも私たちCS分析グループの活動の主軸となるのがNPS®調査で、全クライアントを対象に定期的に実施しています。
NPS®プログラムには、サービス全体の評価を問う「リレーショナル調査 ※1」とタッチポイントごとに評価する「トランザクショナル調査 ※2」の2種類があり、CS分析グループが調査設計から配信、分析、関連部門へのフィードバックまで運用全般を担当しています。
※1「リレーショナル調査」一般に企業のブランドや商品全体に対するロイヤルティを把握するための調査。
※2「トランザクショナル調査」リレーショナル調査に対して、より具体的な改善課題を発見することを目的とした調査。営業担当者やサポート担当者とのコンタクト、サイトの利用など、顧客との「接点」が発生したタイミングで随時行う場合が多い。
Q:NPS®調査でのスコアはLTV(ライフタイムバリュー)と相関していますか
吉川:NPS®︎形式での顧客満足度調査はCREATIVE SURVEY for Salesforceの導入以前から実施しており、分析の結果、費用対効果に対する評価はNPS®スコアと相関していることはわかっていました。
また、リレーショナル調査のNPS®スコアが低いクライアントは退会率が高いなど、NPS®スコアとLTVとの相関も出ています。
ただ、各調査の運用やデータ活用については試行錯誤を繰り返していて、各指標と照らし合わせた相関分析も充分とは言えません。スコアが低いクライアントに対する営業のアプローチ方法にも改善の余地があるため、調査・分析方法の更なる改善で顧客コミュニケーションの精度を高めたいと考えていました。
選定の決め手は、直感的な操作性とカスタマイズ性の高さ
Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceを導入した経緯・決め手は
吉川:導入前は他社のアンケートシステムを使用していましたが、UIがわかりづらい事やカスタマイズ性の低さ、サポートのレスポンスの遅さなどに不満を感じていました。
調査を最適化し業務の改善に繋げるためにはアンケート内容の修正や作成をスムーズに行うことが重要で、より適切なシステムがないかをリサーチしていたときに、CREATIVE SURVEY for Salesforceを知りました。
選定した決め手は、直感的にわかりやすい操作性とカスタマイズの自由度が高いことです。他社システムでの不満をすべて払拭できると思いましたし、デザインや設問の選択肢が豊富で、NPS®以外の用途にも使えると期待が膨らみました。
リレーショナル調査でサービス全体の課題点や自社のポジショニングを把握
Q:実際のリレーショナル調査の概要・実施フローを教えてください
三橋:リレーショナル調査は年2回、全クライアントを対象に実施しています。 主な目的はロイヤルティの把握ですが、他にもサービス全体の課題点の洗い出しと、自社の強み・弱みやポジショニングも把握するようにしています。
どのタッチポイントに課題があるか大枠でつかむために、最初に「○○にLIFULL HOME’Sを勧めたいですか」とサービスの推奨度を0〜10段階のNPS®︎形式でヒアリングし、その後の設問でWebサイトや費用対効果、営業のフォローなど複数のタッチポイントについて満足度評価と競合他社との比較評価を聞いています。
アンケートはメール配信システムで一斉配信しています。回答データの回収後は各タッチポイントのNPS®︎値との相関度をチェックし、どのタッチポイントが全体の推奨度に影響を与え、どこが競合より劣っているか、強み・弱みは何かを分析しています。
分析結果については、まず各部門長が集まる会議で概要を報告します。加えてタッチポイントごとの詳細内容は、営業や企画、エンジニアなど現場向けのフィードバック会議で共有し、改善アクションにつなげています。
トランザクショナル調査をクライアントとのコミュニケーションツールに活用
Q:トランザクショナル調査の概要・実施フローを教えてください
三橋:トランザクショナル調査は、NPS®スコアと関連性が高いと思われるタッチポイントの満足度や課題を深堀りするために実施しています。具体的には、入会手続きやサポート対応などで、メインは営業商談です。クライアントとの商談後に営業担当者がSalesforceで配信しています。
商談のたびに送付するのではなく、アポイントからクロージングまでの一連の流れで提案をした回や、期間が空いた再商談の後など、お客様になるべくご負担をかけない頻度・タイミングを各自で判断してもらっています。
アンケートの内容は、営業によるフォロー体制の評価や、クライアントが知りたい情報などを聞く項目が中心です。商談の評価だけではなく、クライアントのご要望を確認して次回商談に活かす、といったコミュニケーションツールとしての側面も大きいです。
アンケートの回答データはSalesforceに連携され、全体の回答数や簡易集計はダッシュボードに反映されます。営業マネージャーはダッシュボードを随時チェックして評価傾向を把握しています。
データの細かな集計・分析はCS分析グループが行い、レポートを作成して報告するというのが全体の流れです。
Salesforce連携によって回答率・アンケートの運用効率が向上
Q:CREATIVE SURVEY for Salesforceを導入して、どのような効果・メリットを感じていますか
吉川:まず、トランザクショナル調査の回答率や回答の質が向上しました。 以前使用していたアンケートシステムでは、簡単に配信できる仕組みではなく入会時期や商談実施時期などを月単位で区切って会社の代表アドレスに一斉配信する方法しかなく、回答率は高くありませんでした。
その点、CREATIVE SURVEY for Salesforceでは、商談直後にSalesforceから簡単に個別のタイミングで配信できるようになりました。先方の担当者に直接送付することができるので必然的に回答率が上がりますし、実務担当者の回答が増えることでデータの精度・質も向上していると感じます。
また、クライアントの声がSalesforce上で可視化されたことや、活用の幅が広がったことも大きなメリットです。
Q:使い勝手やサポートについてはいかがですか
吉川:導入前に期待していたとおり、とても使いやすいです。アンケートを簡単に作成できますし、用途に応じてカスタマイズしやすい。Salesforceでの運用手順もわかりやすいので、営業担当者もすぐに使えるようになりました。 導入時はカスタマーサクセスの担当者が伴走していただきオンボーディングもスムーズに進みました。
豊富なアンケート機能を活用してより顧客満足度を高めたい
Q:今後、CREATIVE SURVEY for Salesforceをどのように活用していきたいですか
吉川:CREATIVE SURVEY for Salesforceは、『エリアマッピング(※3)』『クリッツポイント(※4)』『スライドバー(※5)』など感覚的に回答できる設問も豊富で、他社ツールにはない特長だと思っています。
これらの機能を活用すれば、例えば弊社サービスの管理画面の「どこが使いやすいか/使いにくいか」について視覚的に回答してもらいやすくなります。
また、設問の分岐機能や回答スコアリングの機能を使ってクイズ形式などのアンケートも簡単に作成できるので、個人的にはオンボーディングの教育コンテンツなどにも活用できそうだと考えています。
CREATIVE SURVEY for Salesforceは、幅広い用途に使えるカスタマイズ性の高さが大きな魅力です。今後も、様々な機能を活用して顧客満足度を高める施策を強化していきたいです。
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ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS、そして NPS 関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
※ページ上の各種情報は2021年11月24日時点のものです。