VOC の活用
収集した VOC を分析して商品・サービスの改善や、顧客体験(CX:Customer Experience)の向上に役立てる手法を VOC マネジメントと呼び、テキストマイニングなどの方法で分析します。
VOC マネジメントの代表的なフレームワークとして 4 つのフェーズで構成される「4A サイクル」
Accept(声の収集)
Analyze(声の分析)=声の「見える化」
Acknowledge(声の共有)=声の「見せる化」
Act(声に基づく改善)=声による「課題化」
顧客の声は多種多様ですが、その中から、商品を改善するヒントや新しいビジネスのアイデアが得られる場合があります。また、収集方法によっては、ブランド評価やポジショニング分析などのマーケティング分析や、KPI(重要業績評価指標)のひとつである顧客満足度の測定にも活用できます。
VOC はあるゆるシーンで発生するため、コールセンターやアンケートやインタビューだけでなく社員が記録する営業日報やネット上の声など多角的に集めることが求められます。
また、収集した VOC は担当している部署だけではなく、社内のあらゆる部署から情報にアクセスすることができることで課題の発見や改善方法を生み出すことができる為、横断的なプラットフォームを構築することも求められています。
VOC の分析手法
VOC は顧客の声を柔軟に制限なく集めることが重要です。そのため多くは FA(自由記述形式)で行われるます。しかし集めた自由記述を全て把握することは難しく、定量化、可視化することで重要な VOC を見極めます。VOC の分析には以下の手法が主に用いられます。
テキストマイニング
テキストマイニングは、テキストを単語や文節で区切り、出現頻度や語句の相関関係などを分析する手法です。膨大なテキスト情報に目を通さなくても、目立つ兆候や特徴をつかんだり、ニーズを把握したりといったことが容易にできます。いくつかの解析手法があり、たとえば回答者の感情面を分析する「センチメント分析」や散布図を用いる「対応分析」、語句同士の関係性を示す「構文解析」などが代表的です。
また、頻出語句を直感的に理解するためにワードクラウドといったビジュアライズを行う場合もあります。
CREATIVE SURVEYのワードクラウド・テキストマイニング画面
アフターコーデイング
アフターコーディングとは、自由記述の回答をキーワードや類似内容などで仕分け、分類コードをつける方法のこと。回答内容を選択肢化することで、人数や割合といった定量的な分析が可能になります。
たとえば、キーワードごとに割合を出して何についてのコメントが多いのかを把握したり、ポジティブ回答・ネガティブ回答の割合を算出したりすることができます。また、年齢・性別といった他のデータとクロス集計すれば、より詳細に傾向をつかむこともできます。ただし、アフターコーディングでは、自由記述の内容を読んで分類コードに置き換える作業が必要となるため、手間を要します。
FAをポジティブ・ネガティブ分類の要因に置き換えたVOC分析
分析した VOC は、社内で共有し課題の早期解決が必要です。
CREATIVE SURVEY ではアンケートで集めた VOC を自社で使用している CRM や DB に連携する機能を持っています。
アンケートで集めた回答を素早く改善活動につなげることが可能です。