マーケティングリサーチとは|目的・手法・実施手順とアンケート設計の基礎知識

商品・サービスや広告施策を検討する上で欠かせないマーケティングリサーチ。適切に行えば、施策の精度を高めることが可能です。今回は、マーケティングリサーチの代表的な手法や調査設計およびアンケート調査票を作成するポイントを解説します。

マーケティングリサーチとは 

マーケティングリサーチとは

まずは、マーケティングリサーチの目的や手法から見ていきましょう。

マーケティングリサーチの目的・役割

マーケティングリサーチとは、企業が生活者やユーザーに調査を行い、商品開発やマーケティング戦略の立案に必要な情報を収集・分析する活動のことです。

主に、以下のような目的で実施します。

●ターゲット層の行動実態やニーズの把握
●商品の満足度や改善すべき点の把握
●広告やキャンペーン施策の効果を測定
●自社商品と競合他社商品の知名度やブランドイメージを比較
●試作品やパッケージデザインの評価

生活者やユーザーから様々な意見や評価を得ることで、企業視点ではなく顧客の視点に立った商品・施策を打ち出せるようになります。

マーケティングリサーチの手法

マーケティングリサーチは、扱うデータの性質によって「定量調査」と「定性調査」の2種類に大別されます。

●定量調査:収集したデータを、数量や割合などで定量的に分析することを目的とした調査
●定性調査:行動や感情など数値化できない「質的な情報」を収集するための調査

それぞれの代表的な調査手法を以下に挙げます。

<定量調査>
●Webアンケート(ネットリサーチ)
●会場調査(CLT)
●郵送調査
●ホームユーステスト(HUT)
●訪問留置調査
●街頭調査

<定性調査>
●インタビュー調査(グループインタビュー/デプスインタビュー)
●行動観察調査(エスノグラフィ)


調査目的に応じて適切な手法を選択・実施して必要なデータを収集します。

各手法の内容については、以下の記事を参考にしてください。
市場調査とマーケティングリサーチの違いとは?調査方法やポイントについて解説

[](https://jp.creativesurvey.com/blog/posts/market-research-201910/)マーケティングリサーチの成否を分ける調査設計

マーケティングリサーチの成否を分ける調査設計

マーケティングリサーチの進め方は調査方法によって異なりますが、基本的には以下のような手順で実施します。

  1. 調査設計
  2. 実査
  3. 集計・分析
  4. レポーティング

このうち、特に重要なプロセスが調査設計です。調査設計は収集するデータの質に大きな影響を与えるため、適切に行う必要があります。

ここでは、調査の設計段階で行うことやポイントを説明します。

調査設計にあたり明確にすべきこと

調査設計は、「何のために、どのような調査を行い、その結果をどのように活用するのか」を具体化するプロセスです。

調査の詳細を決めるにあたり、まず以下の項目について検討します。

●マーケティング課題
●市場における自社のポジショニング
●自社商品の強み・弱み
●調査結果の分析軸(属性・ライフスタイル・価値観など)
●調査後のアクション

これらを整理しておくことで、自社の現状・課題や調査目的、収集すべき情報などが明確になり、精度の高い調査を設計しやすくなります。

仮説を立てる

課題や調査目的を踏まえて仮説を設定します。マーケティングリサーチにおける仮説とは、課題の背景や要因を予測することです。

例えば、歯磨き粉のリピート購入率が低いという課題の場合、「味がターゲット層に好まれていないのではないか」「泡立ちが悪いのではないか」といった仮説を立て、調査項目に味や泡立ちについての設問を加えます。それにより、仮説が正しいかどうかを調査で検証し、その結果を適切な意思決定につなげることができます。

調査方法や調査対象の選定

課題・目的や仮説に基づいて、調査方法や対象者を選定します。

例えば、商品の認知率を把握したい場合はWebアンケートや郵送調査による定量調査が適しています。ターゲットのインサイトを深掘りしたい場合は、デプスインタビューで定性情報を収集します。

調査対象は、リサーチ会社の調査パネルや自社モニターなどから、以下のような観点で絞り込むことが多いです。

●属性(性別・年齢・居住地域・職業など)
●家族構成(既婚未婚・子供の有無など)
●対象商品の認知状況
●対象商品の購入経験の有無
●対象商品の購入回数・頻度

必要な対象者の数(サンプルサイズ)は、調査目的や想定している分析方法に応じて検討します。

調査項目の検討

調査のアウトラインが固まったら、調査票の作成に向けて調査項目をリストアップします。この段階では、質問形式で文章化する必要はありません。例えば、「商品の使用頻度」「商品の満足度」など、調査目的や仮説に従って対象者に何を聞くのかを箇条書きで洗い出し、調査内容や流れを検討します。

アンケート調査票を作成するポイント

アンケート調査票を作成するポイント

調査設計が終わったら、調査項目に従って調査票を作成します。

ここでは、アンケート(定量調査)の調査票を作成する基本ポイントを3つ紹介します。

回答しやすい構成・順番にする

アンケートの回答者は、設問に応じて記憶をたどったり、今後の行動を予測するなど様々に思考を巡らせながら回答します。そのため、思考の流れを妨げない順番で構成することが大切です。

具体的には以下です。

●時系列に沿って「過去→現在→未来」の順に聞く
 例)購入経験→使用状況や使用評価→購入意向

●大きな概念・項目から先に聞く
 例)カテゴリー全体のこと→ブランドのこと

回答者に負担をかけるアンケートは離脱率を高めるため注意しましょう。

設問を増やしすぎない

設問が多すぎると回答率は低下するため、できる限り絞りましょう。回答者に負担をかけづらい設問数の目安は15~20問以内、所要時間は5~10分以内です。また、アンケートの冒頭で所要時間を明記しておくことも、回答者のモチベーションを高める上で効果的です。

明確に分かりやすく質問する

主語や時期などが曖昧でわかりづらい質問文だと、意図とは異なる解釈で回答される可能性があるため注意が必要です。例えば、「最近、〇〇を購入しましたか」ではなく「あなたは、直近3カ月以内に〇〇を購入しましたか」と対象者や時期を明確に書くことで、回答内容を揃えることができます。

また、「一つの設問で問う項目は一つ」が原則です。例えば、「あなたは、〇〇の機能と価格にどの程度満足していますか」と二つ以上の項目を入れると、人によって回答内容がブレてしまいます。必ず、項目ごとに設問を分けましょう。

マーケティングリサーチを活用しよう

マーケティングリサーチを活用すれば、目的に合ったデータを収集して意思決定に役立てることができます。調査の精度を高めるには、調査設計の段階でマーケティング課題や仮説を整理した上で調査票に落とし込むことが重要です。ここで紹介したポイントを参考に、成果につながるマーケティングリサーチを実施しましょう。

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